ニュース速報

ワールド

ギリシャ、5月21日に総選挙 列車事故が投票行動に影響も

2023年03月28日(火)19時46分

ギリシャのミツォタキス首相は、5月21日に総選挙を実施する方針を示した。閣議での首相、28日撮影の提供写真。(2023年 ロイター)

[アテネ 28日 ロイター] - ギリシャのミツォタキス首相は、5月21日に総選挙を実施する方針を示した。議会が4年の任期終了を迎え、人心一新して改革を進めたいとした。

ミツォタキス首相は閣議で「国も国民も明確な展望を必要としている。当初から約束していた通り、4年の任期終了をもって選挙を実施する」と表明した。

ミツォタキス首相の与党、新民主主義党(ND)は、2019年の政権発足以降、支持率で野党、急進左派連合(SYRIZA)を大きく引き離してきた。しかし死者57人を出した2月28日の列車正面衝突事故で鉄道インフラの脆弱さが露呈、政権に対する批判が広がり、支持率の差が縮まっている。

首相は、列車事故で、国家が依然抱える欠陥が浮き彫りになったとし、「それら全てを克服することが、今後の明確な優先事項だ」と述べた。

世論調査機関ALCOの幹部は、列車事故は有権者の心理に消えることのない傷を残したと指摘、「抗議票が優勢になるか、それとも安定という政府のシナリオが優勢になるのか、非常に重要だ」とした。

5月21日の選挙は、新たに導入された比例代表制で実施される。比例代表制では、一政党による単独過半数獲得が難しく、決選投票にもつれこむ可能性がある。首相は、決選投票が「遅くとも7月上旬までに」実施されるとの見込みを示した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

G20、米利下げ観測後退で債務巡る議論に緊急性=ブ

ビジネス

米EVリビアンが約1%人員削減発表、需要低迷受け今

ビジネス

USスチール買収計画の審査、通常通り実施へ=米NE

ビジネス

企業の資金需要DIはプラス4、経済の安定推移などで
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中