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極東でのロシア軍動向、注視する=ミサイル発射で磯崎官房副長官

3月28日、磯崎仁彦官房副長官は午後の会見で、ロシアの太平洋艦隊が対艦ミサイル発射訓練を実施し、2発の超音速ミサイルを発射したことに関連し、極東におけるロシア軍の動向を注視していくとの見解を示した。写真は2月、首相官邸で記者会見する磯崎氏(2023年 時事通信)
[東京 28日 ロイター] - 磯崎仁彦官房副長官は28日午後の会見で、ロシアの太平洋艦隊が対艦ミサイル発射訓練を実施し、2発の超音速ミサイルを発射したことに関連し、極東におけるロシア軍の動向を注視していくとの見解を示した。
磯崎副長官は、今回の発射訓練のロシア側の意図についてはコメントを控えるとした上で「ロシアのウクライナ侵略が続いている中で、わが国周辺を含む極東においてもロシア軍がその活動を活発化させており、ロシア軍の動向について引き続き、注視していきたい」と述べた。
ロシア国防省は28日、同国海軍が日本海の模擬標的に向けて超音速対艦ミサイルを発射したと発表した。
テレグラムのアカウントを通じ「日本海の海域で太平洋艦隊のミサイル艦が模擬の敵とする海上目標に向けて『モスキート』巡航ミサイルを発射した」と表明。「2発のモスキート巡航ミサイルは約100キロメートルの距離にある標的を成功裏に直撃した」という。
発射されたのはソ連時代に開発された中距離超音速巡航ミサイル「P-270モスキート(SS-N-22サンバーン)」で、射程は最大120キロとされている。
一方、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が、核兵器保有を増強するため兵器級の核物質拡充を指示したと朝鮮中央通信(KCNA)が28日に伝えたことに関連し、磯崎副長官は「今後、北朝鮮が核実験の実施を含め、さらなる挑発行為にでる可能性があると考えている」と述べた。
また、中国当局がアニメの海賊版サイトを運営していた男女4人を摘発して同サイトを閉鎖したことに対し「今回の摘発には、COⅮA(コンテンツ海外流通促進機構)が2021年度から経済産業省の支援を受けてスタートした海賊版サイトの運営者を特定するための国際執行の取り組みによる成果であり、大変画期的である」と指摘した。
COⅮAは日本のアニメ制作会社などが加盟しており、サイバーセキュリティの専門家などの協力を得て、中国にある海賊版サイトの運営拠点を特定したという。