中国、科学技術省を再編へ 自立への取り組み加速

中国が科学技術省を再編することが、中国国務院（内閣に相当）が中国全国人民代表大会（全人代、国会に相当）に７日提出した計画書で分かった。２０２２年１０月撮影（２０２３年　ロイター/Aly Song）

［北京　７日　ロイター］ - 中国が科学技術省を再編することが、中国国務院（内閣に相当）が中国全国人民代表大会（全人代、国会に相当）に７日提出した計画書で分かった。科学技術の進歩に向けて資源をより配分し、自立に向けた取り組みを加速することを目指すとしている。

国務院は計画書で「国際的な科学技術の競争と外部からの封じ込めや抑圧という厳しい状況に直面し、高度で自立した科学技術と自己改善の実現を加速させることが必要だ」とした。特定の国への言及はなかった。

この再編計画は、米国が輸出規制を強化し、多くの中国企業や産業に打撃を与えており、外国の技術への依存を減らすように習近平国家主席が繰り返し要求していた中で出された。

再編によって科学技術省の管轄が縮小されることになる。ハイテク産業開発区の建設や農村部の技術進歩の推進など、これまで科学技術省が担っていた任務が複数の省に再編されるためだ。

国務院は計画書で「科学技術省の戦略的計画を強化し、科学技術革新の全過程の管理を最適化する」と言及した。

新しい意思決定機関「中央科学技術委員会」の設立も提案し、今回の変更で科学技術政策に関する権限が中国共産党に一段と集中することになる。