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サル痘「封じ込め可能」、WHO見解 欧州でワクチン使用の動き

5月24日、世界保健機関(WHO)は、サル痘の今回の流行はまれな現象だが、「封じ込めが可能」であり、流行は限定的との見解を示した。23日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)
[ジュネーブ 24日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は24日、アフリカ以外でサル痘の感染拡大が報告されていることについて、まれな現象だが「封じ込めは可能」との見解を示した。欧州では限定的なワクチン提供の方針が相次ぎ示された。
5月初旬以降、19カ国で感染例と疑い例が計237人報告されており調査が行われている。
サル痘は濃厚接触で感染することが多い。今回の流行までアフリカ以外での感染報告はほとんどなかった。足元の感染拡大は主に欧州で起きている。
英イングランドは24日、14人の新規感染者を確認し、5月7日以降の累計感染者は70人となった。アラブ首長国連邦(UAE)とチェコでは初の感染者が報告された。
WHOの感染症専門家、シルビー・ブリアン氏は監視を強めて感染レベルと広がりを把握する必要があると述べ、「封じ込めは可能」と強調。ワクチンや治療法はあり、適切な感染防止対策とさらなる研究、国際協力が必要だと訴えた。
フランスの保健当局は24日、サル痘感染者と接触した重症化リスクの高い成人や医療従事者にワクチンを接種するよう勧告した。
2人の感染者が報告されているデンマークも同様に、感染者の濃厚接触者にワクチンを提供する。
ワクチンはデンマークのバイオ製薬ババリアン・ノルディックが製造。米国では天然痘とサル痘を予防するワクチンとして承認されている。欧州では天然痘予防ワクチンとして承認されており、適応外使用の枠組みでサル痘予防に使われている。
ドイツは感染拡大が加速する場合に備え、感染者の濃厚接触者に使用するワクチン4万回分を発注した。
*動画を付けて再送します。