ニュース速報

ワールド

英、インド変異株抑制にワクチン接種加速 独はリスク地域に指定

2021年05月15日(土)04時39分

英国のザハウィ・ワクチン担当相は、新型コロナウイルスのインド変異株が流行している地域でワクチン接種計画を加速させる可能性があると明らかにした。写真は昨年6月、ロンドンで撮影(2021年 ロイター/John Sibley/File Photo)

[ロンドン/ベルリン 14日 ロイター] - 英国のジョンソン首相は14日、インドで見つかった新型コロナウイルスの変異株の国内での感染拡大を食い止めるため、ワクチン接種計画を加速させると表明した。

英国では成人の約70%が1回のワクチン接種、36%が2回の接種を済ませているが、インドで検出された変異株「B.1.617.2」の感染が北イングランドやロンドンの一部で広がっており、経済活動再開計画の変更とワクチン接種の加速化が必要との声が出ていた。

ジョンソン首相は記者会見で、50歳台以上と健康状態が脆弱な人たちに対する2回目の接種を1回目の接種から8週間後に実施すると表明。接種対象になっていながらも1回目の接種をまだ受けていない人たちにできるだけ早く受けるよう呼び掛けた。

政府は6月21日までに全ての感染拡大抑制策を終了させる計画。ただジョンソン首相は、変異株の感染拡大を受け、6月に経済活動再開に向けた最終段階に移行するのは難しくなる恐れがあるとの認識を示した。

イングランド首席医務官のクリス・ホイッティー氏は、インドで検出された変異株は、英南東部のケント州で発見され感染第2波を引き起こした変異種よりも感染力が強いと確信していると述べた。

これに先立ち、ザハウィ・ワクチン担当相は、インド変異株が流行している地域でワクチン接種計画を加速させる可能性があると明らかにしていた。

英保健当局は13日、過去1週間に確認されたインド変異株の感染者数が1313人と、前週から倍増超になったと発表した。

こうした中、ドイツはこの日、インド変異株の感染が確認されていることを理由に、英国をコロナ感染のリスク地域に指定した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国通商相、米に関税停止延長を要請も 9日の期限控

ワールド

韓国、外為市場の活性化に向け新措置導入

ワールド

豪首相、対米輸出の10%の基本税率は今後も続くとの

ビジネス

個人株主数は2024年度に過去最高を更新、11年連
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 7
    吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だ…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「コメ4200円」は下がるのか? 小泉農水相への農政ト…
  • 10
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 4
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 5
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 8
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 9
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 10
    ロシア人にとっての「最大の敵国」、意外な1位は? …
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中