ニュース速報

ワールド

韓国、新型肺炎感染者4335人・死者26人 ソウル市は教団を刑事告発

2020年03月03日(火)00時18分

 3月2日、韓国疾病予防管理局(KCDC)は、新型コロナウイルスの国内の感染者が476人増え、4212人になったと発表した。写真はソウルで1日撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 2日 ロイター] - 韓国疾病予防管理局(KCDC)は2日、新型コロナウイルスの国内の感染者が599人増え、4335人になったと発表した。死者は計26人となった。

新たな感染者のうち、377人は韓国南東部の大邱市で確認された。大邱市では新興宗教団体「新天地イエス教会」で集団感染が起こり、感染者が急増した。近隣の慶尚北道でも68人が新たに感染した。

新天地イエス教会の教主は記者会見に臨み、感染拡大につながったことを謝罪した。

KCDCによると、同教団の一部の信者が1月に新型ウイルスの発生源とされる中国湖北省武漢市を訪れたことが判明しており、韓国国内の感染拡大と関連があるかどうかについて調査を進めているという。

ソウル市は、感染拡大防止の取り組みに同教団が協力を拒んだとして、教主で会長のイ・マンヒ氏を殺人容疑で検察に刑事告発したと明らかにした。

保健福祉省の金剛立(キム・ガンリプ)次官は、「同教団が故意に、あるいはその他の理由で協力しなかったと判明すれば、あらゆる必要な措置を講じる」と警告。「しかし、事実が判明するまでは、同教会が提供した情報など自主的な協力を活用することに大いにメリットがある」と述べた。

同教団は1日遅くに声明を出し、信者に対する「非難や憎悪、中傷」をやめるよう改めて呼びかけ、政府に協力していると表明。教団の31万人に上る信者と「見習い」の全員がウイルス検査を受けるなど、当局から厳しい監視の目が向けられている。

韓国の兪銀惠(ユ・ウネ)教育相は2日、国内のすべての学校について、新学期の開始を2週間延期し3月23日にすると発表した。

同相は会見で「新型ウイルスの感染拡大が落ち着くまで2週間は必要だ」と発言。教育省がデジタル教科書とオンライン授業を用意し、勉強に遅れが出ないようにすると述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏は「酒依存症のような性格」、米誌インタビ

ビジネス

家計の金融資産、9月末は2286兆円で最高更新 株

ワールド

タイ政府、カンボジアに足止めの自国民の帰国手配 最

ビジネス

機械受注10月は2カ月連続増、判断「持ち直しの動き
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中