ニュース速報

ワールド

対中関税、第2段合意まで一部継続と米財務長官

2020年01月15日(水)15時22分

1月14日、ムニューシン米財務長官(写真)は、フォックステレビとのインタビューで、米中通商交渉の第1段階合意について、為替操作を行わないという中国の誓約も含めて完全に強制力のあるものだと説明した。ホワイトハウスでの記者会見で2019年10月撮影(2020年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 14日 ロイター] - ムニューシン米財務長官は14日、フォックステレビとのインタビューで、米中通商交渉の第1段階合意について、為替操作を行わないという中国の誓約も含めて完全に強制力のあるものだと説明した。ホワイトハウスでトランプ米大統領と中国の劉鶴副首相が15日に合意文書に調印し、文書を公表すると述べたが、公表内容については不透明感が漂っている。

ムニューシン長官は、この合意に基づき、中国は今後2年で2000億ドル相当の米国の製品・サービスを購入するとし、第2段階合意で構造改革への取り組みが行われれば、米企業や農家は一段の恩恵を受けると説明。

米国は昨年12月の第1段階合意により、12月15日に予定していた追加関税の発動を見送り、同年9月に発動した制裁第4弾1200億ドルへの税率を半分に引き下げる。それ以外の2500億ドルに対する25%の関税は維持する。

米国のライトハイザー通商代表部(USTR)代表とムニューシン長官は14日の共同声明で、対中関税の将来的な引き下げは合意に含まれていないと明らかにした。[nL4N29J4BG][nL4N29J1JW]

ムニューシン長官はインタビューで、第2段階の通商合意が完了するまで中国製品に対する関税を継続する方針も示した。第1段階合意とは別に米中が合意をとりまとめたとの観測に関し「附帯合意はない。大統領が関税を引き下げるのは、同じく強制力を伴う第2段階の合意ができたときだ」と述べた。

<合意文書公表に不透明感>

ただ、合意内容がどの程度公表されるか不透明感が漂っている。

ムニューシン長官は14日のインタビューで「あす文書(documents)を公表する予定で、非常に詳細な紛争解決プロセスが盛り込まれていることが分かるだろう」と述べた。

ここで長官は「text」でなく「documents」という言葉を使った。

米中協議について説明を受けた業界関係者は、合意の全文書(full text)が15日に公表されない可能性が依然あると指摘。「合意全文書は公表されない兆しがある。中国側が具体的なコミットに全てを満たす立場にはないとの懸念があるためだ」と述べた。

合意文書について、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は13日、翻訳作業はまだ続いているが、概ね終わっており、15日の調印前には公表する見通しを示した。

USTR高官を務め、現在はバークリー・リサーチ・グループのパートナーであるハリー・ブロードマン氏は、中国語への翻訳が1カ月以上もかかっているのは驚きと述べた。同氏によれば、文書の公表が調印後になるのは異例ではないが、これだけ翻訳に時間がかかるのは気になるという。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

欧州評議会、元事務局長の免責特権剥奪 米富豪関連捜

ビジネス

エリオット、LSEG株大量取得か 自社株買いなど協

ワールド

香港活動家の父親に有罪判決、娘の保険契約巡り基本法

ビジネス

中国1月自動車販売19.5%減、約2年ぶり減少幅 
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 7
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 8
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中