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中国、米国産ソルガムのダンピング調査終了 歩み寄りの兆し

2018年05月18日(金)14時33分

 5月18日、中国商務省は、米国産モロコシ(ソルガム)についてのダンピングおよび補助金違反の調査を終了すると明らかにした。写真は中国と米国の国旗。北京で2009年11月撮影(2018年 ロイター/Grace Liang)

[北京 18日 ロイター] - 中国は18日、米国産モロコシ(ソルガム)についてのダンピングおよび補助金違反の調査を終了すると発表した。貿易摩擦の解消を目指した両国の協議がワシントンで進められる中、歩み寄りの姿勢を示した格好だ。

この数時間前には、米国の対中貿易赤字の最大年2000億ドル削減に向け、中国が通商面での譲歩や米国製品の購入拡大を含む一連のパッケージを提案したと、米当局者が明らかにしていた。

中国商務省は調査終了について「米国産ソルガムに対するダンピング・補助金違反の措置は消費者の生活費に広範な影響を及ぼし、公共の利益に沿わない」と説明した。

中国による通商面での譲歩や米国製品の購入拡大を含む一連のパッケージは、ワシントンで17日に始まった両国の通商協議で提案が行われたという。ただ、削減額がどのように決定されたかは現時点で不明。

当局者の1人は、米航空機大手ボーイングが中国による提案で大きな恩恵を受けることになると語った。ボーイングは米国最大の輸出業者で、既に商用機の約4分の1を中国に輸出している。

別の当局者はパッケージについて、果物やナッツ類、豚肉、ワイン、ソルガムなど約40億ドル相当の米農産物に現在課せられている関税を中国が一部撤廃することが盛り込まれている可能性があると述べた。

ホワイトハウスは声明で、今回の会合は「継続中の通商協議」の一環と説明。トランプ米大統領は、劉鶴副首相が代表を務める中国交渉団と、ムニューシン米財務長官が率いる米側代表団と面会したという。

ホワイトハウスは「米当局者は、中国との公平な通商関係を目指すとしているトランプ米大統領の明確なゴールを伝えた」としている。

中国側が提示したとされる2000億ドルの削減額は、今月初めに北京で行われた米中通商協議で米政府が要求した額に概ね一致する。

ただ、米国の対中貿易赤字(モノの貿易)は昨年は3750億ドルで、赤字額を持続的に2000億ドル削減するためには、両国間の貿易の内容が大幅に変わる必要がある。米国の対中貿易で昨年、最大の輸出品目は航空機(160億ドル)、2番目が大豆(120億ドル)となっている。

米国の対中貿易赤字削減の見返りに中国が何を要求したかは明らかでない。

*内容を追加し、まとめました。

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