自動車メーカー、米投資計画で関税とUSMCAの行方注視
2025年4月、ドイツのエムデン港で撮影。REUTERS/Erol Dogrudogan
Kalea Hall David Shepardson
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 世界の自動車メーカー各社は、生産増強とトランプ米大統領の関税回避を目的に、米国で数十億ドル規模の投資を計画している。ただ、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)と自動車関税の行方について、明確な方針が示されるのを待っている状況だ。
USMCAは今年見直しが予定されており、自動車業界はトランプ政権に延長を要請している。
トヨタ・ディビジョンのゼネラルマネジャー、デービッド・クリスト氏は、ニューヨーク国際自動車ショーの会場でロイターに対し、「どこで何を製造するかは全て流動的だ」と述べた。
USMCAの行方が不透明で25%の関税リスクを抱える状況では、判断を下すのは難しいとし、「100億ドルの投資について全ての判断を最終決定する前に、より明確な状況が必要だ。ただ、その投資は実行される」と語った。
韓国現代自動車のホセ・ムニョス社長兼最高経営責任者(CEO)は、米国で販売する車両の80%を米国内生産にすることを目指し、米国での生産台数を80万台から120万台に引き上げる方針を示した。ロイターに対し、「われわれは(米国)に投資したい。ここが最も重要な市場だ」と述べた。
同社は、「USMCA延長が早期に確認されれば、200億ドル超の新たな対米投資が直ちに動き出す。不透明な状況が1カ月続くごとに、雇用創出、立地選定、技術開発が遅れる」と語った。
独フォルクスワーゲン(VW)は1日、テネシー州の工場で生産しているスポーツ用多目的車(SUV)「アトラス」の新型モデルを発表した。
フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカ社長兼CEOのキェル・グルーナー氏はロイターに対し、「投資規模や、製品ラインアップとサプライチェーンを構築するまでのリードタイムを考えると、安定性は極めて重要だ」と述べた。
日産自動車の米州事業を担う日産アメリカズのクリスチャン・ムニエ会長は、日産の米国市場向け低価格帯車両はメキシコで生産しているが、関税を踏まえるとそれが課題だと指摘した。ロイターに「問題はそれらが米国製ではないことだ。人件費の高さから、米国でかなり手頃な価格の車を造るのは非常に大きな課題だ」と語った。
関税については、「日産にとっては良いことだった。生産の現地化を加速せざるを得なくなったからだ」と述べた。





