ECB、期待インフレ率の新分析手法を開発
写真は欧州中央銀行。3月19日、ドイツのフランクフルトで撮影。REUTERS/Jana Rodenbusch
[フランクフルト 31日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は31日、期待インフレ率の変化をより精緻に把握するための新たな分析モデルを開発したとブログで公表した。
イラン戦争によるエネルギー価格の高騰を受け、利上げの是非を検討する政策当局にとって、重要な手法となる可能性がある。
原油価格が紛争開始からほぼ2倍に跳ね上がる中、世界的にインフレが加速している。ECBは、エネルギーショックが他の財やサービスに波及する二次的効果が定着すれば、利上げに踏み切る姿勢を明確にしている。
ECBは利上げの判断基準として期待インフレ率を重視しているが、既存の指標には課題があった。アンケート調査は頻度が低く、長期的な展望を網羅しきれない。一方、市場ベースの指標には実際の期待値とは切り離しにくい「リスクプレミアム」が含まれるという欠点がある。
ECBのエコノミストらはブログで「頻度の低い調査データを高密度の期待分布に変換するモデルを用いている」と説明。「観測されていない時点についても期待を推計できる」とし「各月ごとに欠落している期間を補完し、滑らかな月次カーブを構築する」とした。
こうしたモデルは、ECBの四半期調査である専門家予測調査や、民間のコンセンサス調査の情報を補完する。
また、市場指標からリスクプレミアムを排除する別のモデルも活用。この手法で算出された「クリーン」な推計値は、短・中期のアンケートベースの期待インフレ率とおおむね一致しているという。





