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午後3時のドルは153円後半へ上昇、米政府再開や米中摩擦緩和に期待感

2025年11月10日(月)15時40分

 11月10日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の153円後半で取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Atsuko Aoyama

[東京 10日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の153円後半で取引されている。米政府閉鎖の終了や米中の摩擦緩和への期待感で、ドルが底堅く推移したが、上値は重く、154円台の滞空時間は短かった。

ドルは朝方から買い優勢で始まり、米政府閉鎖解除への期待で一時154.24円まで上昇。その後いったん押し戻されて153円半ばまで下落した後は、153円後半でもみ合う展開が続いた。午後に入ると、米中双方の追加関税引き下げの発効ほか、韓国造船大手の米子会社に対する中国の制裁措置の1年停止など、米中緩和の期待感で再び154円台に上昇する場面もあった。

米国の休場などを控えて取引量が薄い中、大きめのフローが出ると一時的に値が振れやすいとの見方も聞かれた。

ドル154円台では上値が重く、高市早苗首相による積極財政の姿勢が鮮明となる中で、「円安が一段と進んでもおかしくはないが、片山さつき財務相の(けん制)発言も効いているのか、ドル/円がどんどん上を試す展開でもなくなっている」(国内銀行の為替ディーラー)との声が聞かれた。

米国の政府閉鎖解除を巡っても、今後、指標でその影響を含めて米国の景気を見極めることとなり、ドル売り材料にもなり得る。「雇用などは閉鎖の前から崩れかけている雰囲気があった。イベントとしては評価しても、それによってドルを買い上げていく材料ではない」(ニッセイ基礎研究所主席エコノミストの上野剛志氏)との声もある。

10月会合の日銀の主な意見の公表や、中川順子日銀審議委員の講演もあったが、市場の反応は限定的だった。特に主な意見に関しては「利上げが遠くないという意見が多くタカ派的だったものの、年内の利上げという点では主な意見では分からないため、織り込み済みという反応に終わったのではないか」(上野氏)との見方がある。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 153.94/153.9 1.1561/1.15 177.99/178.

5 63 00

午前9時現在 153.82/153.8 1.1542/1.15 177.57/177.

4 45 58

NY午後5時 153.40/153.4 1.1565/1.15 177.42/177.

5 67 48

ロイター
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