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NY外為市場=ドル下落、米労働市場の弱さで利下げ観測強まる

2025年11月07日(金)07時03分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロおよびスイスフランで2日連続で下落した。2020年1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロおよびスイスフランで2日連続で下落した。米労働市場の弱さを示す経済指標を受けて、年内の追加利下げ観測が強まった。

一方、英ポンドは上昇。イングランド銀行(英中銀)が政策金利を据え置いたことが支援材料となった。市場では据え置きが大方の予想だったが、利下げの可能性も3分の1程度織り込まれていた。

再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米国で10月に発表された人員削減数は前月比183%増の15万3074人となり、10月として22年ぶりの高水準を記録した。

コンヴェラの為替・マクロストラテジスト、アントニオ・ルッジェーロ氏は「政府統計の欠如が楽観的なドル見通しを助長していたが、チャレンジャーのような指標が出ると投資家心理が冷え、ドル売りが進む」と述べた。

CMEのフェドウォッチによると、12月の利下げ確率は前日の62%から69%に上昇。ただし、10月末時点の98%からは大きく低下している。

ユーロ/ドルは0.49%高の1.1547ドル、ドル指数は0.42%安の99.70。ドル/スイスフランは0.49%安の0.806フラン。

ドル/円は0.66%安の153.09円となった。

英ポンドは0.3%高の1.3088ドル。前日には7カ月月ぶり安値の1.3011ドルを付けていた。

イングランド銀行は6日、政策金利を4.0%に据え置いた。市場では利下げの可能性も一部で意識されていたが、インフレや雇用統計、11月26日に予定されているリーブス財務相による予算発表を見極めたいとの思惑が強かった。

ゴールドマン・サックスのアナリストは「据え置きはポンドにとってポジティブなはずだが、為替市場の反応は限定的だった。中銀が今後の緩和の可能性を示唆したことが影響している」と指摘した。

ノルウェー中央銀行は6日、予想通り政策金利を4.0%に据え置いた。ノルウェー・クローネは対ユーロで0.36%高の11.78クローネ、対ドルでは横ばいの10.204クローネだった。

ドル/円 NY終値 153.06/153.07

始値 153.64

高値 153.74

安値 152.84

ユーロ/ドル NY終値 1.1547/1.1548

始値 1.1520

高値 1.1552

安値 1.1515

ロイター
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