ニュース速報
ビジネス

米国株式市場=小幅安、景気先行き懸念が重し 利下げ期待高まる

2025年09月06日(土)06時32分

米国株式市場は小幅安。3月撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米国株式市場は小幅安。雇用の減速を明示する米雇用統計を受け、景気先行き不透明感が相場への重しとなる一方、連邦準備理事会(FRB)の利下げを巡る楽観的な見方が広がった。

8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は2万2000人増と、市場予想の7万5000人増を大幅に下回った。失業率は4.3%に上昇し、約4年ぶりの高水準に達した。

銀行株の売りが膨らみ、S&P500銀行株は2.4%安で取引を終えた。

一方、半導体大手ブロードコムが9.4%上昇し、相場を下支えた。人工知能(AI)半導体の大型受注を発表したことが好感された。

FRBによる大幅利下げの期待が高まる中、主要株価3指数は一時、日中最高値を更新。その後下落したものの、一時の下げからは切り返して引けた。

IGノース・アメリカのピート・マルマット最高経営責任者(CEO)は「足元、この相場を崩すには1つ以上の悪いデータが必要だ」と述べた。

USバンク・アセット・マネジメントの資本市場リサーチ&ポートフォリオ構築担当のビル・メルツ氏は「雇用統計は労働市場の軟化を裏付け、月内のFRB会合での利下げを正当化する内容だ」と述べた。

LSEGによると、金利先物市場は、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%ポイント利下げの確率を7%、0.25%利下げの確率を93%と織り込んだ。

利下げ期待から不動産セクターは1%高、フィラデルフィア住宅指数は2.1%高。

下落銘柄では、カナダのスポーツ衣料品大手ルルレモン・アスレティカが18.6%安。2回連続での通期利益見通しの下方修正が嫌気された

来週発表される消費物価指数(CPI)が注目されている。

週間では、ダウ工業株30種が0.3%安、S&P総合500種が0.3%高、ナスダック総合が1.1%高。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.87対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は169億5000万株。直近20営業日の平均は160億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 45400.86 -220.43 -0.48 45656.49 45770.20 45211.78

前営業日終値 45621.29

ナスダック総合 21700.39 -7.31 -0.03 21860.44 21878.81 21534.73

前営業日終値 21707.69

S&P総合500種 6481.50 -20.58 -0.32 6529.08 6532.65 6443.98

前営業日終値 6502.08

ダウ輸送株20種 15727.85 -44.62 -0.28

ダウ公共株15種 1078.53 -0.39 -0.04

フィラデルフィア半導体 5761.40 +93.54 +1.65

VIX指数 15.18 -0.12 -0.78

S&P一般消費財 1889.68 -2.32 -0.12

S&P素材 582.00 +3.05 +0.53

S&P工業 1272.95 -5.07 -0.40

S&P主要消費財 890.24 +1.38 +0.16

S&P金融 881.05 -16.55 -1.84

S&P不動産 264.27 +2.57 +0.98

S&Pエネルギー 662.25 -13.91 -2.06

S&Pヘルスケア 1603.65 +5.15 +0.32

S&P通信サービス 420.76 +2.31 +0.55

S&P情報技術 5244.49 -10.85 -0.21

S&P公益事業 421.73 -1.42 -0.33

NYSE出来高 11.79億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 42910 - 160 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 42890 - 180 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

BBC、恣意的編集巡りトランプ氏に謝罪 名誉毀損は

ビジネス

ベゾス氏の宇宙企業、大型ロケットの2回目打ち上げに

ビジネス

英首相と財務相、所得税率引き上げを断念=FT

ワールド

COP30、慈善団体が気候変動健康影響研究に3億ド
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 10
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中