ニュース速報
ビジネス

ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨

2024年12月12日(木)23時48分

欧州中央銀行(ECB)は12日、中銀預金金利を0.25%ポイント引き下げ、3.0%とした。写真は同日撮影のラガルドECB総裁(2024年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[フランクフルト 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は12日、中銀預金金利を0.25%ポイント引き下げ、3.0%とした。利下げは3会合連続で、今年4回目。2025年の追加利下げの可能性にも含みを残した。    

理事会後のラガルド総裁の記者会見での発言は以下の通り。

<中立金利>

中立金利について議論はしていない。

<インフレ構成とリスク>

目標にほぼ近づいていると完全に確信するためには、インフレの構成に変化が見られることを望んでいる。インフレに対するリスクは、以前よりも二面性が高くなっている。

<インフレ抑制は軌道に乗る>

2024年最後となる今回の理事会では、まだインフレに対する勝利宣言はできず、職務は達成されていないが、中期的には2%の目標達成に向けて順調に進んでいることを認めることとなった。

25ベーシスポイント(bp)利下げ提案は理事会の全メンバーの同意を得た。

<今回の利下げ議論について>

50bp利下げの可能性も検討するという議論もあったが、全員が一致して合意したのは25bpが正しい決定だという点だった。

<インフレ目標>

25年には2%になる見通しであり、それはわれわれの予測に明確に反映されている。

<インフレリスク>

インフレ上昇リスクは、地政学的緊張の高まりからも生じており、エネルギー価格や輸送費が上昇し、世界貿易が混乱する可能性がある。さらに、異常気象や、より広範囲に広がる気候危機により、食品価格が予想以上に上昇する可能性がある。

対照的に、信頼感の低さや地政学的な出来事に対する懸念により消費や投資が予想ほど早く回復しない場合や、金融政策が予想以上に需要を抑制した場合、あるいは世界の他の地域の経済環境が予想外に悪化した場合、インフレは下振れする可能性がある。

エネルギー価格が引き続き低下しているため、インフレ率は短期的には現在の水準付近で推移すると予想している。その後は中期目標の2%前後で持続的に落ち着くはずだ。

<成長リスク>    経済成長に対するリスクは引き続き下振れ傾向にある。     <基調インフレ>    基調的なインフレは、総じてインフレ目標への持続的な回帰に沿って推移している。     <貿易摩擦>    貿易摩擦が激化しなければ、より低利になった融資が消費を押し上げるはずだ。しかし、世界貿易における摩擦拡大のリスクは、輸出を抑制し世界経済を弱めることでユーロ圏の成長を圧迫する可能性がある。世界貿易の摩擦が拡大すれば、ユーロ圏のインフレ見通しはより不透明になるだろう。

     <経済回復>    経済は時間の経過とともに回復するはずだが、以前の予想よりも緩やかになるとみられる。

<金利経路を約束しない>

ECBはインフレを2%の中期目標で持続的に安定させることを決意している。データに依存し、会合ごとに適切な金融政策スタンスを決定するアプローチを採用する。

特に金利決定は、今後発表される経済・金融データ、基調的なインフレ動向、金融政策の伝達の強さを踏まえたインフレ見通しの評価に基づいて行われることになるだろう。

特定の金利経路を約束しているわけではない。

<モメンタム>

(成長は)勢いを失っている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米財務長官、強いドル政策支持再表明 FRBは国民の

ビジネス

米1月ISM非製造業指数、53.8と横ばい 投入コ

ワールド

米イラン、核協議の議題や開催地巡り溝 実現に不透明

ワールド

再送米政権、ミネソタ州派遣の移民職員700人削減へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 3
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流していた? 首相の辞任にも関与していた可能性も
  • 4
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 5
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 8
    アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同…
  • 9
    電気代が下がらない本当の理由――「窓と給湯器」で家…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中