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インドは「チャイナ・プラスワン」の機会活用を=世銀総裁
世界銀行のバンガ総裁は19日、企業がサプライチェーン(供給網)の多様化のため中国以外に製造拠点を建設しようとしている中、インドにチャンスが訪れているとの見解を示した。18日撮影(2023年 ロイター/Amit Dave)
[ニューデリー 19日 ロイター] - 世界銀行のバンガ総裁は19日、企業がサプライチェーン(供給網)の多様化のため中国以外に製造拠点を建設しようとしている中、インドにチャンスが訪れているとの見解を示した。インド系米国人のバンガ氏は総裁就任後、初めてインドを公式訪問した。
バンガ氏はニューデリーで記者団に対し「インドの現在のチャンスは『チャイナ・プラスワン』の機会を活用することだと思う。このチャンスは10年続くことはない」と語った。その上で、インドが投資を呼び込める機会が続くのは3─5年との見方を示した。
バンガ氏は米クレジットカード大手、マスターカードの最高経営責任者(CEO)などを歴任し、6月に世銀総裁に就任した。
最近は半導体大手マイクロン・テクノロジーなどの米企業がインドへの投資を発表している。米中の緊張関係が高まる中、米国はアジアでの中国への強力な対抗軸を探している。
インドのモディ首相は6月、就任後初めて米国を公式訪問した。その際、米企業によるインドへの投資発表が相次いだ。
バンガ氏は世界的な景気減速の中で、インドの経済成長は国内消費に下支えされてきたと指摘した。