ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続伸、33年ぶりに3万2000円台回復 幅広い買いで

2023年06月05日(月)15時20分

 6月5日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比693円21銭高の3万2217円43銭と、3日続伸して取引を終えた。写真は東証で2020年10月撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比693円21銭高の3万2217円43銭と、3日続伸して取引を終えた。5月の米雇用統計の結果を受けた前週末の米株高や、為替の円安が支援材料となり、日本株市場では幅広い銘柄で買いが先行。特に指数寄与度の大きい銘柄の上げが目立ち、指数を押し上げた。日経平均は1990年7月以来、33年ぶりに3万2000円台を回復した。

日経平均は339円高と堅調にスタート。指数寄与度の大きい銘柄や主力株の一角が堅調に推移し、次第に上げ幅を広げ、3万2000円台を回復した。東証プライム市場では9割近くの銘柄が値上がりするなど、幅広く買いが優勢となった。後場には一段と騰勢が強まり、高値引けとなった。業種別では、原油先物の上昇を受けて鉱業や石油・石炭製品が堅調となったほか、為替の円安が支えとなり輸送用機器、機械もしっかりと推移した。

5月の米雇用統計の結果からは、労働需要の強さが確認された一方、平均時給の伸びの鈍化の兆しもみられ、市場では「米景気のソフトランディングシナリオの確度が高まったことが好感され、株高につながっている」(SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏)との指摘が聞かれた。山口氏は、目先の日経平均について、為替の円安やコロナ禍からの経済回復など構造的な買い材料が多いとして「上値めどは3万3000円程度が想定される」と話した。

一方、米株の調整や為替が円高方向に振れた場合は、日本株にも下押し圧力がかかりやすく「(日経平均は)2万9000円程度まで下落する可能性もある」(国内証券・アナリスト)との意見もあった。

TOPIXは1.7%高の2219.79ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は1.7%高の1142.32ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆8712億1900万円と、商いが膨らんだ。東証33業種では、電気・ガス以外の32業種が値上がり。機械、海運、繊維が値上がり率上位に入った。

個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが3.8%高、アドバンテストが3.3%高と堅調に推移した。

一方、前週末に低調な業績予想を公表したアインホールディングスは12.9%安となり、東証プライム市場の値下がり率トップに入った。

プライム市場の騰落数は、値上がり1625銘柄(88%)に対し、値下がりが164銘柄(8%)、変わらずが45銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 32217.43 +693.21 31864.12 31,798.72─

32,217.43

TOPIX 2219.79 +37.09 2210.15 2,206.06─2

,219.79

プライム指数 1142.32 +19.08 1137.16 1,135.31─1

,142.32

スタンダード指数 1082.49 +10.51 1080.45 1,078.61─1

,082.80

グロース指数 988.70 +25.45 974.24 970.19─988

.80

東証出来高(万株) 147600 東証売買代金(億円 38712.19

)

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

原油先物は小幅安、週間でも下落へ 米ロ首脳会談合意

ビジネス

トランプ氏、「オゼンピック」価格引き下げ表明

ワールド

再送-米複数州、太陽光補助金中止巡り政権を提訴 低

ワールド

新たに1370万人が食糧危機に直面、世界的な支援削
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    間取り図に「謎の空間」...封印されたスペースの正体は?
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 7
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    ホワイトカラーの62%が「ブルーカラーに転職」を検討…
  • 10
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 1
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中