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インタビュー:外債投資、高利回りの保有進めたい=りそなHD社長

2023年05月29日(月)20時08分

りそなホールディングスの南昌宏社長はロイターとのインタビューで、外債投資の方針に関して、現在の保有外債の平均運用利回り3.5%よりも高い利回りの保有を進めたいとの意向を示した。資料写真、2011年1月撮影(2023年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 29日 ロイター] - りそなホールディングスの南昌宏社長はロイターとのインタビューで、外債投資の方針に関して、現在の保有外債の平均運用利回り3.5%よりも高い利回りの保有を進めたいとの意向を示した。米金利の落ち着きにより、来年には調達金利が低下することも見込まれ「キャリー収益が上がっていく。そういう流れを作っておきたい」と述べた。

りそなは、2021年3月末には9048億円あった外国債券の残高を22年3月末には5625億円まで低下させた。22年1―3月期に有価証券ポートフォリオ健全化として約550億円の損失を出し、他社に先駆けて損切りに踏み切った。

南社長は、過剰流動性の巻き戻しとロシアによるウクライナ侵攻により決断したことを明らかにし「早いタイミングで損切りを機動的に決めたことで、その後の戦略の拡張性という意味では、非常に有利に展開することができた」と述べ、現状、中長期的なポートフォリオ再構築の途上にあるとした。

現在、外債の平均利回りは3.5%の水準にあるという。南社長は「米国の政策金利が落ち着いていく前提をある程度確認できた上でだが、もう少し高利回りのものを入れようと思っている」とし、不動産担保証券(MBS)を例に挙げた。

<資本を活用、収益力強化へ>

同社は、25年度までの新中期経営改革をスタートさせた。これまでの「資本の量的・質的拡充」から「資本の活用」へとフェーズを変化させ、他社との提携や買収などを通じて成長するインオーガニックの投資も検討する。

南社長は「天井を低くしたくない」と述べ、地方金融機関や異業種との連携、デジタル、コンサルティングなど、投資先は「比較的スコープを広げて考えたい」とした。顧客のニーズが多様化、高度化、複雑化しているなかで、コンサルティングやフィー収益をベースにリテール金融の強化を加速させる方針で、こうした動きが収益機会の見直しにもつながっていくとみている。

新中計には、日銀の政策変更の影響は織り込んでいない。南社長は「金利感応度が非常に高いバランスシートを持っているので、金利が動いた時の恩恵というのは、プラスアルファで考える」とし、機動的に対応できるような準備を進めたいとした。

インタビューは24日に実施しました。

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