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物価の基調指標、4月も伸び拡大 下落品目比率が初の10%割れ=日銀

2023年05月23日(火)14時36分

 5月23日、日銀が発表した4月の物価の基調を示す指標によると、値上げが幅広い品目に及ぶ中、品目別分布で最も頻度の多い上昇率である「最頻値」が前年同月比プラス2.8%となり2001年以降で最高の伸び率を更新するなど、3つの指標がいずれも前月を上回った。写真は日銀。都内で2016年9月撮影(2023年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 23日 ロイター] - 日銀が23日に発表した4月の物価の基調を示す指標によると、値上げが幅広い品目に及ぶ中、品目別分布で最も頻度の多い上昇率である「最頻値」が前年同月比プラス2.8%となり2001年以降で最高の伸び率を更新するなど、3つの指標がいずれも前月を上回った。下落品目の比率は9.2%で、01年以降で初めて10%を割り込んだ。

ウエートを加味した品目ごとの上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」はプラス3.0%と、前月のプラス2.9%を上回った。品目ごとの上昇率分布の真ん中に当たる「加重中央値」はプラス1.2%となり、こちらも前月のプラス1.0%を上回った。最頻値、刈込平均値、加重中央値は3月も前月を上回る伸び率となっていた。

上昇品目の比率は84.3%と、前月の82.6%を上回った。

一連の指標は日銀が総務省発表の消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表している。日銀は物価の基調を正確に把握するため、生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)だけでなくさまざまなコア指標を総合的にみている。4月のコアCPIは前年同月比プラス3.4%で、3月から伸び率が拡大した。

(和田崇彦)

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