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日経平均は反発、金融不安後退や円安が支援 2万8000円回復

2023年03月31日(金)15時43分

 3月31日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比258円55銭高の2万8041円48銭と、反発して取引を終えた。写真は2020年10月、東証で撮影(2023年 ロイター/Issei Kato)

[東京 31日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比258円55銭高の2万8041円48銭と、反発して取引を終えた。金融不安の後退による米株高や為替の円安を支えに心理的節目2万8000円を回復し、3週間ぶりの高値に上昇した。

日経平均は220円超高でスタート。その後も徐々に上げ幅を拡大し、一時、約340円高の2万8124円62銭高に上昇した。「金融不安が後退し、市場は騰勢を強めた」(国内証券のストラテジスト)という。

鉄鋼や商社などのバリュー株(割安株)が物色されたほか、円安を背景に自動車などの輸出関連株が堅調に推移。銀行などの金融株もしっかりだった。一方、期末の配当狙いで買われていた海運株は、配当権利落ちの影響もあり軟調だった。

日経平均は、米シリコンバレー銀行の破綻に端を発して金融不安が広がった局面での下落幅の3分の2戻しとなり「直近高値まで全値戻しの可能性が出てきた」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との見方も聞かれた。 来週は月初に当たり日銀短観や米雇用統計といった重要指標の発表を控えている。「新年度入りし、需給バランスが変わってくる可能性がある。年度初めは売りで入るケースもみられ、手放しでは安心できない」(大谷氏)という。

日経平均は2021年度の終値27821円43銭に対し、220円05銭の上昇となった。22年度はウクライナ情勢やコロナ禍、欧米のインフレや金融政策に振らされる展開となる中、2万6000円から2万8000円を中心レンジとした値動きが続いた。

TOPIXは1.02%高の2003.5ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比1.02%高の1030.81ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆7422億4400万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼や卸売業、精密機器など29業種で、値下がりは海運業や食料品、ゴム製品など4業種だった。

日本製鉄やトヨタ自動車が堅調。三菱UFJ FGやソフトバンクグループはしっかりだった。一方、日本郵船やブリヂストンは軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1279銘柄(69%)、値下がりは477銘柄(26%)、変わらずは78銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28041.48 +258.55 28009.22 27,986.62─2

8,124.62

TOPIX 2003.50 +20.18 1999.15 1,998.33─2,

010.52

プライム指数 1030.81 +10.38 1028.73 1,028.44─1,

034.42

スタンダード指数 1053.34 +7.61 1050.25 1,049.19─1,

054.10

グロース指数 963.73 +2.64 966.61 959.74─969.

48

東証出来高(万株) 142527 東証売買代金(億円 37422.44

)

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