ニュース速報

ビジネス

韓国現代自、25年までに74億ドルを米国に投資へ 電気自動車に重点

2021年05月14日(金)15時05分

韓国の現代自動車グループは13日、電気自動車製造に向け2025年までに米国に74億ドルを投じると発表した。写真は2020年5月撮影(2021年 ロイター/Andrew Boyers)

[14日 ロイター] - 韓国の現代自動車グループは13日、電気自動車製造、生産設備更新、スマートモビリティソリューションへの投資強化に向け2025年までに米国に74億ドルを投じると発表した。

バイデン米政権は電気自動車の促進を優先項目に掲げており、アナリストらは、現代による米国投資は政権の電気自動車政策の恩恵に浴し、補助金や税制優遇を受けるのに不可欠だと指摘した。

イーベスト投資証券のアナリスト、Kevin Yoo氏は「現代が米国の電気自動車政策を完全に活用しようとするならば電気自動車の製造だけでなく、米国での主要部品調達も追求する必要がある」と述べた。

グループ傘下の現代自動車が22年に米国の工場で電気自動車の製造を開始するほか、関連会社の起亜自動車も米国内で電気自動車製造を計画している。現代はアラバマ州で工場1カ所を保有。起亜はジョージア州の工場で自動車を生産している。

現代はロイターに宛てた声明文で「米国の市場環境や米政府の新たな電気自動車政策を見極めた後に生産設備の拡大を含めた選択肢を評価する」とした。

米国を巡っては、現代の主要なバッテリーサプライヤーであるSKイノベーションが、フォルクスワーゲン(VW)とフォード向けの新工場建設を進めているほか、生産能力増強も計画している。

現代自動車グループは、投資の内訳については明らかにしていないものの、現代と起亜向けがメインだとしている。アナリストらによると、電気自動車向け設備が最大の投資先となる見通し。

現代は、水素ステーションの設置や水素スポーツ多目的車(SUV)「NEXO(ネッソ)」の展開で米国の政府やビジネスパートナーと協力するとした。

また、ロボット工学、アーバンエアモビリティ、自動運転技術にも投資するという。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国万科、最終的な債務再編まで何度も返済猶予か=ア

ビジネス

中国、来年も政府債発行を「高水準」に維持へ=関係筋

ワールド

ロシアがウクライナを大規模攻撃、3人死亡 各地で停

ワールド

中国、米国に核軍縮の責任果たすよう要求 米国防総省
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 6
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 7
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中