ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、引き続き感染拡大が重し 商い細り模様眺め

2021年04月23日(金)15時42分

  4月23日、東京株式市場で日経平均は反落。写真は2009年11月、都内の株価ボード(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前日の急な戻しに対する反動があったほか、引き続き新型コロナウイルス感染拡大が株価の重しとなっている。週末とあって積極的に売り買いする投資家も少ない。東証1部売買代金はようやく2兆円に乗るレベルで商いも細り、模様眺めに終始した。

22日米国株式市場は反落。バイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン課税引き上げを提案する見通しというニュースを受けて、利益確定の売りが出た。これについては、共和党や民主党内の一部からの反対が見込まれるなど曲折が予想されるとの見方もあるほか「仮に成立しても来年1月から。目先の下げ要因として深く株価を押し下げるには迫力不足」(国内証券)という。

これを受けて日本株も売り優勢で始まったものの、大きく崩れることはなかった。下げ渋った後は一進一退の展開。来週に重要イベントが控えるほか、週末とあって「積極的にポジションを取ろうとする投資家が少なく、模様眺めに終始した」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との声が聞かれた。

注目を集めたのは、前日に決算発表した日本電産の株価動向。増益見通しながら市場コンセンサスを下回ったことで下落した。これについて「決算に対する期待感が消え、好業績を買う動きがみられなくなるといった悪い影響を市場に及ぼすことになる」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれる。

TOPIXは0.39%安。東証1部の売買代金は2兆0044億0900万円で、辛うじて2兆円台を維持した。東証33業種では、鉄鋼、機械、石油・石炭製品などが値が下がりし、空運業、陸運業などの上昇が目立つ。

個別では、日本電産が商いを伴って下落したが、後半は下げ渋る展開。東京エレクトロンなどの半導体関連株、指数寄与度が大きいファーストリテイリングもさえない。半面、ソニーグループ、JR東海などが堅調だった。

東証1部の騰落数は、値上がり708銘柄に対し、値下がりが1376銘柄、変わらずが106銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 29020.63 -167.54 28939.12 28770.62

─29035.34

TOPIX 1914.98 -7.52 1911.41 1904.64

─1916.51

東証出来高(万株) 95501 東証売買代金(億円) 20044.09

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英、2030年までに国防費GDP比2.5%達成=首

ワールド

米、ウクライナに10億ドルの追加支援 緊急予算案成

ワールド

ロシア夏季攻勢、予想外の場所になる可能性も=ウクラ

ビジネス

米テスラ、テキサス州の工場で従業員2688人を一時
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親会社HYBEが監査、ミン・ヒジン代表の辞任を要求

  • 4

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 5

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 9

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中