ニュース速報

ビジネス

中国、国外投資家に資本市場を一段と開放 対象範囲を拡大

2020年09月26日(土)03時26分

[上海/北京 25日 ロイター] - 中国政府は25日、中国の資本市場を国外の投資家へ一段と開放すると発表した。外国人投資家が中国本土の株式や債券に投資する際の資格制度である適格外国機関投資家(QFII)と人民元適格海外機関投資家(RQFII)を統合したほか、投資できる範囲を拡大した。

中国証券監督管理委員会(CSRC)と中国人民銀行(中央銀行)、国家外為管理局が新たな規則を公表。11月1日に発効する。

UBSで中国・世界市場部門を率いるトーマス・ファン氏は「中国に投資したい国外の機関投資家にとって主要な障壁が根本的に低くなった」とし、「中国への投資意欲を促すだけでなく、中国の金融商品やヘッジ手段を活用する投資家層を拡大する可能性がある」と述べた。

米国との貿易・外交関係の緊張が続く中、中国は人民元の世界的な流通を促進する対策の一環として、改革や資本市場の開放を加速している。

英指数算出会社FTSEラッセルは先に、「FTSE世界国債インデックス(WGBI)」という代表的な国債の指数に中国国債を組み入れると発表した。

新たな規則の下、申請要件が緩くなったほか、審査が簡素化された。

投資家は「新三板市場」で取引されている証券を買うことができるようになるほか、民間ファンドへの投資や債券現先取引も可能になる。

さらに国外の機関投資家は、金融先物や商品先物・オプションを含むデリバティブ(金融派生商品)取引もできるようになる。

ファン氏は「ヘッジファンドや代替投資ファンドなど、より多くの中期・長期ファンドが中国に直接投資することを促す」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中ロ首相が会談、エネルギー・農業分野で協力深化の用

ワールド

台湾、軍民両用技術の輸出規制をさらに強化へ

ビジネス

フォード、アマゾンで中古車販売開始 現代自に続き2

ワールド

トランプ氏、メキシコ・コロンビアへの麻薬対策強化支
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中