ニュース速報

ビジネス

中国の7月小売売上高は予想外の減少、鉱工業生産も予想に届かず

2020年08月14日(金)14時00分

 中国国家統計局が8月14日に発表した各種統計によると、7月の小売売上高は前年同月比で予想外に減少し、鉱工業生産の伸びも市場予想に届かなかった。河北省張家口市の掘削機械工場で、2018年11月14日撮影。提供写真(2020年 ロイター)

[北京 14日 ロイター] - 中国国家統計局が14日に発表した各種統計によると、7月の小売売上高は前年同月比で予想外に減少し、鉱工業生産の伸びも市場予想に届かなかった。中国経済の回復が依然として弱いことが浮き彫りになった。

鉱工業生産は前年同月比4.8%増加した。増加は4カ月連続となったものの、伸び率はアナリスト予想の5.1%を下回った。6月も伸び率は4.8%だった。

小売売上高は前年比1.1%減少し、市場予想(0.1%増加)に反してマイナスとなった。6月は1.8%減だった。全国的な厳しい新型コロナウイルス封じ込め措置は緩和されているものの、消費者の需要がさえない兆候が見られる中、小売売上高は7カ月連続で減少している。

中国は一時、新型コロナの影響で経済活動がほぼ止まったが、その後は累積需要や政府による刺激策、予想外の底堅さをみせた輸出が後押しする形で順調に回復。第1・四半期には大幅なマイナス成長だった国内総生産(GDP)も、第2・四半期はプラスに転じた。ただし、国内消費が予想以上に振るわず、ここにきて回復の勢いに衰えが見られる。

1─7月の固定資産投資は前年比1.6%減で市場予想と一致。マイナス幅は1─6月の3.1%から縮小した。

投資全体の60%を占める民間セクターの固定資産投資は、1─7月は5.7%減少した。1─6月は7.3%減少していた。

成長のけん引役であるインフラ投資は前年比1.0%減。2.7%減だった1─6月からは減少率が縮小した。

キャピタル・エコノミクスの中国エコノミスト、マーティン・ラスムセン氏は「中国政府が国債を増発する計画であることを踏まえると、インフラ投資は向こう数カ月に加速すると見込まれる」と指摘。「工業や建設も回復し、これによって労働市場の緩みも吸収され、間接的に消費が押し上げられ、景気回復の動きも維持されるだろう」と述べた。

INGの大中華圏担当チーフエコノミスト、アイリス・パン氏は「洪水の終息後は、被害地域での建設が固定資産投資と鉱工業生産を押し上げると見込んでいる」と語った。

国家統計局の報道官は、中国は今年、安定的な経済成長を維持できると述べた。一方、米中関係の緊張が両国および世界に悪影響を及ぼしかねないとの見方を示した。

報道官は、中国の投資について、政策支援を背景に順調に回復していると指摘。ただ、雇用への圧力は依然として存在するとも述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 7
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 8
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 9
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中