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米格付け「AAA」に据え置き、新型コロナで信用リスク高まる=フィッチ

2020年03月27日(金)07時44分

 3月26日、格付け会社フィッチ・レーティングスは、米国の格付けを「AAA」に据え置き、見通しは「安定的」とした。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で経済に大きな打撃が生じる以前から米国の債務や財政赤字は拡大傾向にあったとし、信用力が低下しつつあると警告した。23日、NYのマンハッタンで撮影(2020年 ロイター/Carlo Allegri)

[26日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは26日、米国の格付けを「AAA」に据え置き、見通しは「安定的」とした。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で経済に大きな打撃が生じる以前から米国の債務や財政赤字は拡大傾向にあったとし、信用力が低下しつつあると警告した。

フィッチは声明で「新型ウイルスによる経済・財政への衝撃の大きさや、それに応じて必要となる財政政策対応の規模を踏まえると、目先のネガティブな格付け措置のリスクが高まった。財政や政府債務を巡る既存の長期的課題について信頼のおける健全化計画が講じられない状況ではなおさらだ」と指摘した。

現時点の基本予測として、今年の米国内総生産(GDP)は約3%減少すると予想。「戦時を除いて前例がなく、2009年より大幅なマイナス成長だ」とした。基本予測は変化しており、見直す可能性があるという。

そのうえで、米経済がどの程度回復し、財政出動が将来的にどこまで巻き戻されるかが、格付け判断の重要な要素になるとの見方を示した。ただ、財政赤字が恒久的に高水準にとどまることが予想されれば、信用力への圧迫が強まるとした。

ロイター
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