ニュース速報

ビジネス

ゴーン被告逃亡、司法手続き無視した犯罪行為=東京地検次席検事

2020年01月05日(日)14時28分

 1月5日、日産自動車<7201.T>前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が保釈中にレバノンへ逃亡したことについて、東京地検は斎藤隆博・次席検事の「我が国の司法手続きを殊更に無視したものであり、犯罪に当たり得る行為で誠に遺憾だ」などと非難するコメントを発表した。「逃亡の経緯などを明らかにし、適切に対処する」としている。2008年撮影(ロイター 2020年/Benoit Tessier)

[東京 5日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が保釈中にレバノンへ逃亡したことについて、東京地検は5日、斎藤隆博・次席検事の「我が国の司法手続きを殊更に無視したものであり、犯罪に当たり得る行為で誠に遺憾だ」などと非難するコメントを発表した。「逃亡の経緯などを明らかにし、適切に対処する」としている。

ゴーン被告は出国後、日本の司法制度について「有罪が前提で差別が横行し、基本的人権が否定されている」などとする声明を公表していた。これに対し次席検事は「法廷において合理的な疑いを超えて立証できると判断した場合に限り、被疑者を起訴している」と反論。日本では「全ての被告人に公平な裁判所による迅速な公開裁判を受ける権利を保障している」と指摘した。

ゴーン被告については、1)豊富な資金力と多数の海外拠点を持ち、逃亡が容易だった、2)国内外で多様な人脈と大きな影響力を持ち、事件関係者などに働きかけ、証拠を隠滅する現実的な危険性があった、3)勾留中に妻などを介して事件関係者に対する働きかけを企図していた――ことから「勾留することは必要やむを得ないものであった」とした。

こうした事情があったにもかかわらず、昨年4月25日に保釈された後、ゴーン被告は弁護人らと自由に連絡をとって公判準備を行うことが可能な状態にあったと主張。検察は「公正かつ適正な刑事裁判を実現すべく、法に定められた手続きに基づき、ゴーン被告の弁護人に証拠を開示するなどの公判活動を行っており、被告人の権利が十分に保障されていたのは明らかである」と断言した。

ゴーン被告が「必ず出頭するとの誓約を自ら破り、国外に逃亡したのは、我が国の裁判所による審判に服することを嫌い、自らの犯罪に対する刑罰を逃れようとしたに過ぎず、その行為が正当化される余地はない」と非難した。

(白木真紀)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:「氷雪経済」の成功例追え、中国がサービス投資

ワールド

焦点:米中間選挙へ、民主党がキリスト教保守層にもア

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 10
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中