ニュース速報

ビジネス

ドル109円後半で伸び悩み、株安眺め

2017年09月04日(月)16時00分

 9月4日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の109.76/78円だった。北朝鮮が3日に核実験を行ったことを受けて早朝には109円前半に下落したが、その後切り返し、109円後半に持ち直した。写真は都内で2015年9月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の109.76/78円だった。北朝鮮が3日に核実験を行ったことを受けて早朝には109円前半に下落したが、その後切り返し、109円後半に持ち直した。核実験の材料消化が進んだ後は、軟調な日経平均を眺めて伸び悩んだ。

午後のドル/円は、日経平均のマイナス推移が続くのを眺めつつ動意に乏しくなった。北朝鮮の核実験の消化はひとまず一巡したとみられ、午後の商いは薄くなったもよう。

もっとも、核実験は材料として「欧州時間に蒸し返されないか警戒は必要」(国内金融機関)との声もある。米国はレーバーデーの祝日。

午前のドル/円は、3日の北朝鮮による核実験の報道を受け、早朝には109.22円まで下落した。市場が薄い中、短期筋から仕掛け的な円買いが入ったとみられる。その後は下げが強まらず、午前7時ごろにかけて109円後半まで持ち直した。

トランプ米政権は、北朝鮮が「レッドライン」を越えれば軍事行動を辞さない構えを見せている。軍事衝突に発展した場合は株安を伴ってドルも108円台へ下落する可能性はあるが、市場は今のところ、一過性のリスクとして処理しているもよう。

北朝鮮が過去最大規模とされる核実験を行ったにもかかわらずドルが109円台を維持したことで、下攻めは難しいとの見方も聞かれた。

一方、ユーロは欧州中央銀行(ECB)の量的緩和縮小の準備が12月まで整わないとの観測報道を受けて、ユーロ売り/ドル買いが強まった。7日に開催されるECB理事会が注目されている。ユーロ圏は経済成長がしっかりしている半面、物価上昇力は弱い。

ECB当局者は急激なユーロ高と性急な政策変更によるネガティブな影響を意識しているとみられ、「金融緩和政策の変更(テーパリング)に積極的な姿勢を示す可能性は低い」(外資系証券)との指摘がある。理事会までユーロは1.20ドルが上値めどになるとの見方が示されていた。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 109.76/78 1.1883/87 130.45/49

午前9時現在 109.79/81 1.1880/84 130.45/49

NY午後5時 110.25/27 1.1857/61 130.72/76

(為替マーケットアイ)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

世界の石油市場、26年は大幅な供給過剰に IEA予

ワールド

米中間選挙、民主党員の方が投票に意欲的=ロイター/

ビジネス

ユーロ圏9月の鉱工業生産、予想下回る伸び 独伊は堅

ビジネス

ECB、地政学リスク過小評価に警鐘 銀行規制緩和に
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 9
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 10
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中