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IMF専務理事人事、欧州に「非常に良い」候補=米財務長官

2019年07月19日(金)12時56分

[シャンティイ(フランス) 18日 ロイター] - ムニューシン米財務長官は18日、国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事の後任人事について、欧州に「非常に良い」候補がいるとの認識を示した。

ただ、IMF専務理事が欧州から選ばれる慣例を当然視していないとも発言した。

主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の合間にインタビューに応じた。

長官は、後任人事の決定を急ぐべきだとの認識で関係国が一致していると発言。

フランスのルメール経済財務相は18日、欧州の専務理事候補を月内に選定することを目指し、調整役を果たすと述べた。

ムニューシン長官は、自身が支持する個別の候補についてはコメントを控え、「我々が検討できる良い欧州の候補がいることを期待する。非常に良い欧州の候補がいると思う」と述べた。

米国はIMF理事会で議決権の16.52%を握っており、重要な決定について事実上の拒否権を発動できる。米国の議決権を管理するムニューシン長官は、後任人事の決定で大きな発言力を持つ。

IMFのトップは欧州出身者、世界銀行のトップは米国出身者が務めることが慣例になっている点については「歴史的な基準がどうであれ、世銀が米国人であることを当然視したことはないし、IMFが欧州出身者であることを当然視することもない」と発言。

その上で「我々は(米国人である)デービッド・マルパス氏(の世銀総裁就任)への支持に感謝している。当然、すべての関係国と協力して最適な人物を選んでいく」と述べた。

欧州の複数の当局者は18日、ラガルド専務理事の後任にカーニー英中銀総裁が選出される可能性は低いとの見方を示した。

IMF専務理事候補には、オランダのデイセルブルム元財務相、スペインのカルビノ経済相、ポルトガルのセンテノ財務相、フィンランドのレーン中銀総裁の4人の名前が上がっており、EU諸国が協議を続けている。

また、最近になってブルガリア出身のクリスタリナ・ゲオルギエバ世銀最高経営責任者(CEO)の名前も浮上している。

ムニューシン長官はゲオルギエバ氏について「世銀での仕事ぶりを非常に高く評価している」と述べた。

ロイター
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