ニュース速報

ドル111円付近、株高で12日ぶり高値

2019年04月01日(月)16時13分

[東京 1日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、29日のニューヨーク午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の111円付近だった。新元号発表に伴うご祝儀相場で株価が上げ幅を拡大。中国の経済指標が好調だったことや米長期金利が上昇したことなども追い風となり、ドルは3月20日以来12日ぶりの高値をつけた。

早朝の取引でドルは一時111.13円まで上昇した。中国国家統計局が週末に発表した3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.5(予測49.5)と、業況改善・悪化の分かれ目となる50を4カ月ぶりに上回ったことや、トルコの統一地方選が大きな混乱なく終わったことなどがドル買いを促した。

その後、日銀が発表した短観では、大企業・製造業の景況感が2四半期ぶりに悪化したが、「大企業製造業のDIの落ち込みは織り込み済み」(外為アナリスト)とされ、ドルは反応薄だった。

午前9時過ぎからは元号変更に伴うご祝儀相場で日経平均が上げ幅を拡大。為替市場では、リスク選好の円売りが広がり、ドルは一時111.19円まで上値を伸ばした。

財新・マーク一イットが午前10時45分に発表した3月の中国製造業のPMIが50.8と、2月の49.9、ロイター予測の49.9を上回る好結果となったことや、中国株の上昇、米長期金利の上昇もドル買い安心感を誘った。

市場からは「FRBのハト派転換が米国株高に寄与しドル買いになっている。欧州では混迷するブレグジットを巡る議会採決が英ポンド安を、英ポンド安がユーロの連れ安を招き、結果的にドルが買われている」(FXプライムbyGMO常務取締役の上田眞理人氏)との声が出ていた。

前週末は英国議会が、欧州連合(EU)離脱協定案の主要部分を巡る採決を行い、反対多数で否決した。議会による離脱案の否決は3度目となる。この結果を受け、欧州委員会は4月12日に合意なき離脱に突入する公算が大きくなったとの認識を示した。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.03/05 1.1237/41 124.78/82

午前9時現在 110.97/99 1.1221/25 124.55/59

NY午後5時 110.84/87 1.1217/19 124.33/37

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「高市トレード」に巻き戻しリスク、政策み

ワールド

南アフリカ、8月CPIは前年比+3.3% 予想外に

ビジネス

インドネシア中銀、予想外の利下げ 成長押し上げ狙い

ビジネス

アングル:エフィッシモ、ソフト99のMBOに対抗、
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中