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ドル111円付近、株高で12日ぶり高値
[東京 1日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、29日のニューヨーク午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の111円付近だった。新元号発表に伴うご祝儀相場で株価が上げ幅を拡大。中国の経済指標が好調だったことや米長期金利が上昇したことなども追い風となり、ドルは3月20日以来12日ぶりの高値をつけた。
早朝の取引でドルは一時111.13円まで上昇した。中国国家統計局が週末に発表した3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.5(予測49.5)と、業況改善・悪化の分かれ目となる50を4カ月ぶりに上回ったことや、トルコの統一地方選が大きな混乱なく終わったことなどがドル買いを促した。
その後、日銀が発表した短観では、大企業・製造業の景況感が2四半期ぶりに悪化したが、「大企業製造業のDIの落ち込みは織り込み済み」(外為アナリスト)とされ、ドルは反応薄だった。
午前9時過ぎからは元号変更に伴うご祝儀相場で日経平均が上げ幅を拡大。為替市場では、リスク選好の円売りが広がり、ドルは一時111.19円まで上値を伸ばした。
財新・マーク一イットが午前10時45分に発表した3月の中国製造業のPMIが50.8と、2月の49.9、ロイター予測の49.9を上回る好結果となったことや、中国株の上昇、米長期金利の上昇もドル買い安心感を誘った。
市場からは「FRBのハト派転換が米国株高に寄与しドル買いになっている。欧州では混迷するブレグジットを巡る議会採決が英ポンド安を、英ポンド安がユーロの連れ安を招き、結果的にドルが買われている」(FXプライムbyGMO常務取締役の上田眞理人氏)との声が出ていた。
前週末は英国議会が、欧州連合(EU)離脱協定案の主要部分を巡る採決を行い、反対多数で否決した。議会による離脱案の否決は3度目となる。この結果を受け、欧州委員会は4月12日に合意なき離脱に突入する公算が大きくなったとの認識を示した。
ドル/円
午後3時現在 111.03/05 1.1237/41 124.78/82
午前9時現在 110.97/99 1.1221/25 124.55/59
NY午後5時 110.84/87 1.1217/19 124.33/37
(為替マーケットチーム)