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ドル110円後半で伸び悩み、年末の調整売りで
[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の110円後半。ニューヨーク市場の終盤に米国株が急反発してドルが連れ高となった流れを引き継いで、朝方111円付近まで小幅に上昇したが、年末の調整的な売りを受けて午後は伸び悩んだ。
実需筋の多くは、最近の円高トレンドに鑑みて、ドル売りのリーブオーダーを残して正月休暇に入るもようだ。オーダーが集中しているのが111.50円付近とされ、東京勢が不在となる来週前半も111円半ばに近づくと、ドルの上値が重くなる展開が予想される。
当面の下値めどは心理的節目の110円ちょうど。
「110円を割り込めば108円台までの円高がありうる。108円を下回れば、最近のドル買いの主役だったM&Aに関連するドルロングのヘッジのかけ直しが予想され、ドル売りを加速させる余地がある」とFXプライムbyGMO、常務取締役の上田眞理人氏はみている。
米国の一部の政府機関の閉鎖は、トランプ大統領と議会の歩み寄りが見られないため、越年することが予想され、ドルにとっては売り材料となり得る。
ロイター/イプソスが27日に公表した調査結果によると、米政府機関の一部閉鎖の責任はトランプ大統領にあると考える人が議会民主党員にあると考える人の数を上回った。
市場では、「米国経済の減速の兆候や、米国株の高ボラティリティ、米政治の不安定さなど、リスク要因が山積したまま越年することになり、腰の入ったドル買いはできそうもない」(邦銀)との意見が聞かれた。
ユーロは一時1.1467ドルまで上昇し、約1週間ぶりの高値をつけた。
フランスは前週、来年の財政赤字が対GDP比3.2%と、当初計画の2.8%から増大する可能性があるとの見方を示した。
欧州委員会のエッティンガー委員(予算・人事担当)は27日、フランスの財政赤字が2019年に欧州連合(EU)の上限である対GDP比3%を上回ることは、1回限りなら例外的に容認するとの立場を示した。[nL3N1YW17Q]
市場では「イタリアの財政赤字で食傷気味になっているせいか、フランスの赤字予想を理由にユーロが売られるという展開にはならなかった」(ブローカー)という。
ドル/円
午後3時現在 110.63/65 1.1451/55 126.78/82
午前9時現在 110.83/85 1.1428/32 126.74/78
NY午後5時 110.99/02 1.1429/32 126.88/92
(為替マーケットチーム)