実際にも、ニューディール期以降の多くの中間選挙で、政権党の議席は減少している。今回も、各州による下院選挙区割りの変更や郵便投票の厳格化などの不確定要因があり、非政権党である民主党が両院で過半数を確保できるかどうかは微妙だが、共和党が議席を減らす可能性は高い。

中間選挙後に政権党が議会少数党になると、立法による成果を極めて得にくくなる傾向は近年強まっており、トランプも例外ではないと予想される。

加えて、2010年代以降の新しい動きとしては、二大政党間のイデオロギー的対立が強まる分極化が顕著となり、議会内での超党派立法が難しくなっていることが指摘できる。また、二大政党の勢力差が極端なまでに小さくなり、数議席の変動によって議会多数党が入れ替わる状態が続いている。

このような「分極化の下での僅差」が常態になると、大統領にとって議会立法による政策展開はいつも薄氷を踏むような作業になる。

分極化により、政権党の所属議員は大統領の意向に沿った投票をしてくれる可能性が高いが、僅差であるために数人の造反が致命的な結果をもたらすからである。

トランプだけではなく前任のジョー・バイデンやバラク・オバマも、重要立法が政権党所属議員の造反やその恐れによって成立しない、あるいは大幅な修正を余儀なくされるという経験を繰り返してきた。

既存立法の拡大解釈によって、議会を実質的に迂回しつつ行政部門への指示にすぎないはずの大統領令を活用した政策展開が図られるのは、このような事情による。

オバマやバイデンも大統領令に依存
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