フランスが相撲グローバル化の起点になるのか。日本相撲協会は6月13日・14日、大相撲パリ公演を行った。パリでは31年ぶり3回目の公演に赴いた一行は総勢約130人。幕内力士41人をはじめ、行司や呼出など角界の立役者がパリに勢ぞろいした。

協会側の目標は、定期的な海外巡業開催に向けて、パリ公演を成功させることだった。その大きな力になったのが、1995年の前回パリ公演で相撲の魅力に目覚めたプロモーター、ダビド・ロチルドだ。

ロチルドは、本場の熱気を再現するトーナメント戦の舞台をつくり上げた。「相撲文化の豊かさを見事に伝えた」と、東京在住のフランス人で、今回の公演を観戦したベルナール・デルマスは語る。

高額なチケット料金(最低でも81ユーロだ)にもかかわらず、1万5000人収容の会場は8割が埋まったという。「観客の豊富な知識に驚いた。番狂わせが起きると、予想外の結果だと理解して歓声を上げていた」と、協会一行に同行したジャーナリストのフローラン・ダバディは話す。現地では、大手放送局TF1のプライムタイムのニュース番組に、大関の安青錦がゲスト出演。ダバディによれば、公共放送局フランスTVは公演をライブ放送し、視聴者数約110万人(視聴率14%)を記録した。

力士たちはパリ市内の地下鉄や美術館に気軽に姿を見せ、一部はフランス北西部の観光名所モンサンミシェル島なども訪れて、ソーシャルメディアをにぎわせた。つまり、今回のパリ公演は、相撲のグローバル展開が不可能ではないことを証明した。

ただし、関係者が非公式に認めるように、定期的な海外公演の実施は非常に困難だろう。特殊な条件を有する大人数の団体の移動は容易ではない上に、日本相撲協会は内向きの組織だ。自ら全てを仕切るため、この手のイベントの開催はさらに複雑になる。

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