<宗教言説がイラン戦争の正当化に使われ、ローマ教皇は「宗教を悪用する数人の暴君に世界は破壊されている」と言った。トランプが「我はイエス」と言わんばかりのあのAI画像を投稿したのはその直後のこと。ポープ(ローマ教皇)とプープ(ウンチ)をかけた風刺画を、アメリカ出身芸人のパックンが解説>
トランプ米政権の中心人物がいろいろと勘違いしているようだ。ヘグセス国防長官は「毎日ひざまずいて『イエス様の名の下に』イラン戦争における自国の勝利を祈ってほしい」と米国民に呼びかけていた。勘違いを正そう! まず、国民が神頼みをしなくていいように置かれているのが国防長官、あなただ。そして、宗教国家はイランのほうだろう?
ローマ教皇はこの発言が気になったのか、その後、イエス様は戦争を起こす者の祈りは聞かない、イエス様を利用して戦争は正当化できないと断言。つまり、戦争に、イエス様はノーだ。
そこでバンス副大統領の登板。「神様が剣を振るう側の味方になれないだなんて、何言ってるの?」と反論し、「教皇が神学的なことを発言するときは気を付けるべき」と注意した。はい、数年前に改宗したばかりの新人カトリック教徒が最高聖職者にダメ出ししていたわけ。リトルリーガーが大谷のバッティングフォームを直そうとするような思い上がりだ。というか、お説教するのは教皇の仕事だろう?
そしてクリーンアップはトランプご本人。教皇はバチカンの礼拝中、戦争につながるような「全能の妄想」を非難し、「自己崇拝」をやめるよう訴えた。その翌日にトランプがなんと、自分自身が(全能の)イエス様であるかのように描かれたAI画像をSNSに投稿した。まさに自己崇拝を促進しているようだ。
ほかに、トランプは「教皇は犯罪に甘くて外交政策もひどい」と批判。もちろん宗教家である教皇には、アメリカの犯罪対策も外交政策も関係ない。教皇を政治家扱いするトランプは勘違いしているようだ。一方、教皇は、宗教を悪用する数人の暴君に世界は破壊されていると牽制した。名指しはしていないけれど、米大統領を指しているのだろう。トランプを暴君扱いする教皇は勘違い……していないようだ。