<トランプ側近の中でも注目を集めているナタリー・ハープ(35)、世間からの通称はなんとも無機質な「人間印刷機」。その理由も、彼女の仕事内容を知ると納得するかも。側近たちによる「トランプおだて度合い」もあわせて、アメリカ出身芸人のパックンが解説>
いつもトランプ米大統領のそばにいるナタリー・ハープ(35)が注目の的だ。エグゼクティブ・アシスタントという肩書があるが、大統領府の正式な人事ポストではなく、彼女の役割はつかみづらい。常に携帯型プリンターを持ち歩き、トランプを礼賛する記事を印刷しては、紙で大統領に見せていることから付いた通称「人間印刷機」は分かりやすいけど。
ナタリーの「貴重さ」が分かる事件が7月に起きた。NATO首脳会議から大統領団が帰国する際、トルコの空港で「やばい! エアフォースワン(大統領専用機)がイランに攻撃されるかも!」という情報が入り、陽動作戦に出た。
トランプはエアフォースワンに乗るふりをして、食料運搬用トラックに隠れ、別の航空機にこっそり乗り換えた。エアフォースワンは(攻撃を受ける可能性が残っているのに)ルビオ国務長官、ベッセント財務長官などを乗せたまま、何げなく離陸。
一方、より安全なほうの航空機には、大統領と一緒にナタリーが乗り換えていたのだ。有事の際、国務や財務より礼賛記事の印刷業務が優先だからね!
トランプは過剰な承認欲求で有名だが、それに全力で応じているのは何もナタリーだけではない。「あなたはアメリカに黄金時代をもたらした!」というラトニック商務長官の熱弁が代表的だが、閣僚会議が定期的に「トランプ礼賛祭り」と化している。
10回の会議の12時間もの議事録を対象にした調査によると、トランプを褒めたり、その「功績」をたたえたり、もしくは政敵を批判したりする──つまり国益や公務に全く関係ない「トランプ持ち上げ」の文章が全体の6分の1を占めた。
当然、「あなたは世界を救った!」と絶賛する財務長官や「世界にこんなことができるリーダーはあなたしかいない!」と激賞する国務長官もそんな大統領ファンクラブの一員だ。大統領と同じ航空機には乗せてもらえなかったけどね……。