※あのニュースはどんな業界に影響するのか、あの企業の株価が動いたのはなぜか……。連載「ニュースで読み解く!注目株」では、株式市場を知り尽くした執筆陣が、いま注目すべき銘柄や相場の展開を解説します。
世界最大級のゲーム見本市「東京ゲームショウ(TGS)2026」が9月17日〜20日、千葉市の幕張メッセで開催されました(21日は台風の影響で中止)。今回は53の国・地域から過去最多となる1,100社を超える企業が参加し、会場は大盛況でした。
この大型イベントを契機に、日本の株式市場ではこれまでAI・半導体関連銘柄に集中していた投資資金が、ゲーム・コンテンツ関連株へ再流入し、再評価される動きが目立っています。
NT倍率の低下が示す資金循環の変化
株式市場で物色対象が広がっていることを映し出しているのが、日経平均株価を東証株価指数(TOPIX)で割って算出する「NT倍率」の低下です。9月14日時点で15.64倍まで低下し、7月29日以来およそ1か月半ぶりの低水準となりました。
同日の東京市場では、日経平均株価が前週末比1%安と軟調だった一方、プライム市場の幅広い銘柄の動きを反映するTOPIXは1%ほど反発しました。東証プライム市場の8割近くの銘柄が値上がりしています。
この背景には、日経平均株価への寄与度が高いハイテク・半導体株に偏った相場から、幅広い業種や大型株以外の銘柄へと買いが広がっている状況があります。とりわけ、コナミグループ、ソニーグループ、バンダイナムコホールディングスといったコンテンツ関連銘柄は、4%を超える上昇を見せました。
中東情勢の悪化など地政学リスクが高まるなかで、世界経済の変動を受けにくいディフェンシブ株として買われた側面があります。加えて、今年4〜6月期の業績が堅調だったにもかかわらず半導体銘柄の影に隠れていたコンテンツ企業の好業績が、TGSの開幕を機にあらためて市場で評価されたことも大きな要因です。
TGS開幕初日に主要ゲーム株へ見直し買い
TGS2026初日の9月17日、見直し買いの入ったゲーム関連株が軒並み上昇しました。任天堂の株価は前日比4.25%高の8,472円まで買われる場面があり、カプコン、コナミグループ、バンダイナムコHD、コーエーテクモHDなども揃って買われています。
なかでも市場関係者やアナリストが注目しているのがカプコン<9697>です。
カプコンは「AAA(トリプルエー)」と呼ばれる超大型タイトルを継続的に投入できる開発力を強みとしています。最新作『モンスターハンターワイルズ』の超大型拡張コンテンツ『アセンダンス』(2027年発売予定)の体験ブースは、昼時点で整理券の配布が終了するほどの盛況ぶりでした。
また、『モンスターハンターワイルズ』は今年12月に、任天堂の次世代機「Nintendo Switch 2」向けにも投入される計画です。プラットフォームの広がりにより、販売の長期的な安定化が期待されています。