母グマの悲痛な呼び声が森の中に響く。何度も顔を上げては呼び続けるが、返事はない。子グマは車にはねられて死んだ。その2週間前、もう1頭いた子グマが同じ道路で命を落とし、母グマにとっては最後に残された1頭だった。

動画は人とアメリカクロクマの共生を目指す団体「BEARリーグ」が公開した。母グマはカリフォルニア州トラッキー近郊の森の中で、低いコンクリート塀の周りを行ったり来たりしながら辺りを見回し、子グマを呼び続けている。同団体のメンバー3人は何時間もその場にとどまり、「夜遅くまで子グマを探して呼び続ける」母グマを道路から遠ざけようとした。

動画のキャプションによると、母グマが連れていた子グマは2頭とも、同じ道路で車にはねられて死んだ。

目撃者によると、はねられた子グマは悲鳴を上げてもがき苦しんだという。BEARリーグによれば、クマをはねたドライバーも「ひどい精神的ショック」を受けている。別のドライバーは、急ハンドルを切れば死亡事故になっていた恐れもあると証言した。

同団体は、トラッキー近郊で起きた別の事故にも同時に対応していた。この事故では別の子グマがけがを負ったものの、足を引きずりながら母グマときょうだいグマと一緒にその場を離れたという。

同地のタホ湖周辺の道路では、子グマが車にひかれて死ぬ事故が相次いだことを受け、野生生物保護団体などがドライバーに対して速度を落とすよう呼びかけるとともに、当局に対して法定速度の引き下げを検討するよう求めている。

こうした事故は必ずしも、無責任な運転によって引き起こされるわけではないとBEARリーグは強調する。現在の法定速度では、ドライバーが反応できる時間がほとんどない場合があるという。

2週間で6頭が犠牲に
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