「躺平(寝そべり)」「润(海外移住)」「赛博对账(サイバー突き合わせ)」「活人感(生身の人間感)」「小粉红(若い愛国者)」。この5つのキーワードは、一見すると全く異なる意味を持つ現代中国のネット流行語にしか見えない。
だが、実は「個人生活→ネット空間→自己認識→国家意識」という地続きのロジックチェーンの中で互いに関連し、生きづらさや自己矛盾を抱える若者心理を鮮明に浮かび上がらせている。
まず、「躺平」は個人の現実生活における疲弊の表れであり、従来の成功物語に対する拒絶である。一方、「润」はさらに一歩踏み込んで、単なる拒絶にとどまらず、直接的な脱出を試みる。「この国を変えられないのであれば、新たな国へと移る」という選択である。
ただし、「躺平」は既に中国政府によって「反中勢力の陰謀」と見なされて、今年9月15日から中国の出入国管理が大幅に厳格化され、海外へ脱出する「润」も難しくなってきた。「躺平」すら許されず、「润」も困難なら、せめてネット空間の中で「赛博对账」を試みる。政府公式の言説を受容するだけから自己検証への若者たちの転換は、自分の目で世界の真実を見極めようとする動きであり、情報格差に対する反逆である。
また「活人感」は、一種の自己認識の模索で、「つくられた完璧」への抵抗にほかならない。社会が完璧な生活、華麗な個人履歴、模範解答を強調するようになればなるほど、人々は欠点や感情を持ち、ありのままの人間らしさを切望する。「活人感」は形を変えた「躺平」であり、「赛博对账」は、精神的な「润」とも言える。