高市政権、意気込みの裏で「内憂外患」...解散時期が焦点に
<自民党にくすぶる維新への不満>
ただ、連立合意から2カ月ほどが経ち、自民内には維新への不満が広がり始めている。少数与党である以上、予算案や法案を通すためには他党との連携は欠かせない。一方で、維新は閣僚を出さない「閣外連立」を選び、自公連立に比べて関係は希薄だ。国会議員ではない吉村氏が代表を務めることにも、「意思疎通がうまく取れない。国会議員間で合意したことも大阪の判断で覆ってしまう」(自民幹部)との声が漏れる。
こうした不満が今後、高市氏へ向かう可能性も指摘される。ある自民参院議員は「高市さんは維新の言うことに気を遣いすぎだ。党内から政権に対する不満も出てきている」と懸念。「国民民主党の方がよほどガバナンスがしっかりしている。国民民主と連立を組む方がよかったのではないか」とまで言い切った。
多くの重要課題への対応と連立をめぐる党内外の足場固め。通常国会に向けて高市氏の前に立ちはだかる壁は高く、多い。
こうした現状に、高市氏はどう対応するのか。17日の会見で記者団から自身の政権運営について問われると、「臨時国会は経済対策最優先だったということもあるので、まだまだ取り組まなきゃいけないことがいっぱいある」とした上で、こう答えた。「こっからさらにギアを上げて、自民党総裁選で掲げた政策、維新との連立合意に掲げた政策をどんどん具体化させ、実現していくつもりだ」
(鬼原民幸 編集:橋本浩)
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