タイとカンボジアの紛争再燃...トランプの「停戦合意」は本当に成立したのか?
Trump: I’ll End This War
タイ軍はカンボジア内陸部でも攻撃を展開。カンボジア軍はタイ軍が有毒ガスを使用したと非難し、重大な国際法違反だと主張している。
タイ軍は、カンボジア軍の兵士61人を殺害したと主張したが、裏付けは取れなかった。さらにタイ軍は、ドローン(無人機)の司令センターとしても使われていたとするカンボジアのカジノ2カ所を爆撃。ほかにも税関施設やロケット基地、カンボジア軍の拠点などを破壊した。
またタイ軍は、カンボジア軍が約5000発のロケットを発射し、前線にあるタイ軍の拠点を狙って33機の自爆型ドローンによる攻撃を行ったとしている。
カンボジアのオリンピック委員会は、タイの首都バンコクで開催中の東南アジア競技大会に出場中の選手全員を、安全上の理由から帰国させたと発表した。国境周辺地域で避難した人は、11日までに両国で約60万人に達している。
オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、マレーシア、シンガポール、ASEAN(東南アジア諸国連合)、EU、そして国連は両国に対し、紛争を終わらせて10月26日の和平合意に立ち戻るよう促した。
タイとカンボジアの間では5月に衝突が勃発して以降、第三者による仲介の試みにもかかわらず、断続的に戦闘が続いてきた。7月末には、817キロに及ぶ両国の国境沿いで大規模な戦闘が発生。アメリカと中国の外交的圧力を背景に、ASEAN議長国であるマレーシアの仲介でつかの間の停戦が実現した。





