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【随時更新】トランプ政権2.0(1月20日の動き)

2025年1月21日(火)18時50分
トランプ大統領

REUTERS


<2024年アメリカ合衆国大統領選挙で共和党のドナルド・トランプが当選、4年ぶりの返り咲きを決めた。新政権の顔ぶれや政策、関係各国の対応など、第2次トランプ政権をめぐる動きを随時更新する>


【全リスト】トランプが2期目就任初日に署名した大統領令...「パリ協定脱退」から「旗の掲揚」まで

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ドナルド・トランプ REUTERS/Carlos Barria

<初日から積極的に動いたトランプ大統領は、パリ協定脱退や連邦政府の新規雇用凍結を含む一連の大統領令に署名し、選挙公約の実現に向けて動き出した>

ドナルド・トランプ米大統領は1月20日、ホワイトハウスに復帰するやいなや、保守的な政策を包括的に推進するという選挙公約を果たすため、一連の大統領令に署名した。画期的なパリ協定からの脱退を表明し、バイデン政権時代の大統領令78件を破棄したほか、連邦政府の雇用凍結を実施した。

さらに、移民関連の大統領令を複数署名。多様性、公平性、包摂性(DEI)に関する取り組みを制限する大統領令を出し、カナダやメキシコへの関税を発表した。

午後遅く、ワシントンD.C.のキャピタル・ワン・アリーナで支持者に向けた演説の際、トランプ氏は下記のような大統領令に署名した。

・バイデン政権時代の大統領令など78件の破棄
・「完全な政府の完全掌握が確立されるまで」官僚が新たな規制を出すことを禁止
・軍や一部の例外を除きすべての連邦政府の新規雇用を凍結
・連邦職員に対し完全な「対面勤務」への復帰を義務付け
・米国市民の「生活費危機」に対応するための指示
・パリ協定からの脱退
・「言論の自由の回復と政府による言論検閲の防止」を命じる連邦政府への指示
・「前政権の政治的敵対者に対する政府の武器化を終わらせる」ことを目的とした指示

その後、トランプ大統領はホワイトハウスへ向かい、2021年1月6日の議会襲撃事件で有罪判決を受けた1500人以上に対する恩赦を最初の行動のひとつとして実施した。

多くの選挙公約は大統領令で実行可能だが、他の政策は議会の支持を必要とする見込みだ。共和党は下院と上院で多数派を占めているものの、下院ではわずかな議席差しかなく、上院ではフィリバスター(議事妨害)の影響を受けるため、トランプ大統領が自身の政策の一部を実現するには、少なくとも一部の民主党議員との協力が必要となる。

その後、トランプ大統領はホワイトハウスへ向かい、2021年1月6日の議会襲撃事件で有罪判決を受けた1500人以上に対する恩赦を最初の行動のひとつとして実施した。

多くの選挙公約は大統領令で実行可能だが、他の政策は議会の支持を必要とする見込みだ。共和党は下院と上院で多数派を占めているものの、下院ではわずかな議席差しかなく、上院ではフィリバスター(議事妨害)の影響を受けるため、トランプ大統領が自身の政策の一部を実現するには、少なくとも一部の民主党議員との協力が必要となる。

■移民政策

トランプ大統領は出生地主義に基づく市民権の廃止を目指す大統領令に署名した。この方針は、出生地主義がアメリカ憲法に明記されていることから、法廷での激しい議論を呼ぶ可能性が高いと見られている。

さらに、メキシコの麻薬カルテルやいくつかの組織を外国のテロ組織に指定する大統領令に署名。南部国境では国家非常事態を宣言し、議会の承認なしに連邦予算を使って米墨国境に壁を建設できるようにする措置を取った。

「これは大きな一歩だ」と署名の場でトランプ大統領は述べ、「多くの人が長年求めてきたことだ」と続けた。

また、亡命申請者が裁判を待つ間、メキシコに留まることを義務付ける「メキシコ残留政策」を復活させ、難民受け入れプログラムを「米国の利益と一致するまで」一時停止すると発表した。

移民政策はトランプ大統領の主要なテーマの一つであり、政権の初期には多くの大統領令がこの分野に集中する見通しだ。彼は政権発足初日から大規模な強制送還を実施すると公約しているが、これらの政策も法廷での対立が予想されている。

■気候とエネルギー開発

トランプ大統領は、アメリカが国際協定や機関から脱退するための複数の大統領令に署名した。

「私は一方的で不公平なパリ気候協定から直ちに脱退する」と、ワシントンD.C.のキャピタル・ワン・アリーナでの演説で述べた。「中国が汚染を続ける一方で、我々が自国の産業を犠牲にする必要はない」と強調した。

さらに、世界保健機関(WHO)からの脱退を命じる大統領令、また、「国家エネルギー非常事態」を宣言する大統領令にも署名し、一部の環境規制を回避しながらエネルギー政策を推進するための仕組みを整えた。

→大統領令全リストの記事の続きはこちら


新トランプ政権は旧トランプ政権とどう違うのか、かつてのネオコン、ボルトン元補佐官が占う

<かつてネオコンとして知られ、今は「政敵ナンバーワン」となったトランプ政権1期目の大統領補佐官ジョン・ボルトンが、ゼレンスキーとの会談にイーロン・マスクを同席させた行為こそトランプ2期目の行く末を象徴していると語る>

1月2日、ついに2期目のドナルド・トランプ大統領が誕生した。

1期目のトランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めていたジョン・ボルトンに、2期目トランプ政権がどのようなものになるかを予測した。

1980年代のロナルド・レーガン以来、共和党のすべての大統領に仕えてきたボルトンは、最初のトランプ政権で17カ月間、国家安全保障問題顧問を務めた後、2019年9月に辞任した。トランプは、自分のほうからボルトンを解任したと主張している。

(中略)

<反旗を翻した身内には周到に復讐>


「新政権の時間と金と労力を節約するため、以下の人物と協力、連携したり、支持されたりしている人物がいたら知らせてほしい」と、トランプは書いた。彼らは「何もかもトランプが悪い症候群(一般的にTDSとして知られる)」の患者たちだからだ。

『繁栄なき米国民』(本当は『繁栄のための米国民(AFP)アクション』)とそれを設立したチャールズ・コーク(コーク・インダストリーズCEOで大富豪)
「岩のように間抜けな」ジョン・ボルトン
「鳥頭」ニッキー・ヘイリー(元国連大使)
マイク・ペンス(元副大統領)
不誠実な戦争屋ディック・チェイニー(元副大統領)
そのサイコな娘リズ・チェイニー(元会員議員)
ミット・ロムニー(上院議員)
ポール・ライアン(元下院議長)
マーク・ミリー(元アメリカ統合参謀本部議長)
ジェームズ・マティス(元国防長官)
マーク・エスパー(元国防長官)

「トランプが雇いたくない「政敵リスト」を公開、その一人のボルトン元補佐官が政権の将来を予測【トランプ2.0】」全文を読む

【クイズ】次のうち、ドナルド・トランプよりも身長が高いのは誰?
①イーロン・マスク
②ハリソン・フォード
③大谷翔平
④ジョー・バイデン

→<世界の今が見える!ニューズウィーク日本版、大人向け難問クイズ>の答えはこちら


■2度目の就任:アメリカのテレビ中継では「アメリカとヨーロッパの友好関係は終わった」と言う専門家も。ドイツのシュルツ大統領やカナダのトルドー大統領は就任式に招待もされなかった

イーロン・マスク:トランプ「最側近」の怪しいジェスチャー

記事(英文)はこちら

重要キーワード「大統領令とは何か?」

大統領令とは何か? なぜ三権分立制を敷く民主主義国のアメリカで、大統領がそのような命令を出すことができるのか?

大統領令とは、行政の長である大統領が連邦政府機関に対して出す命令のこと。議会における法律制定のプロセスを経ずに、法律と同等の法的拘束力を持つ直接的な指示を出せる。

一般には議会が制定した法律の範囲内でその執行を指示するのが大統領令だが、現実には議会の意図に反するものも多い。議会の承認を必要とせず、大統領の独断で迅速に発効させることができるため、新政権の政策を方向付けるべく、就任直後に出されることがある。

トランプは勝てない!【表】大統領令を乱発した大統領歴代トップ5

なんでも命令できる?

もちろん、「どんな命令でもOK」というわけではない。憲法や議会が制定した法律に反する場合、無効となる場合もある。議会が大統領令を無効とする新たな法律を定めたり、最高裁判所が違憲判決を出したりする仕組みも用意されている。

また、新政権が前政権の大統領令を覆すことも頻繁に行われている。実際に、ジョー・バイデンはトランプ政権1期目の大統領令を無効にしたし、今回はトランプがバイデン政権の大統領令をいくつも覆すと見込まれている。

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グラフィック「トランプ第1期政権からの世界情勢の推移」

トランプ、就任初日は一律関税導入せず。世界的に株価が上昇

トランプ大統領は就任初日の20日に包括的な通商に関する覚書に署名する意向だが、この日のうちに新たな関税措置の導入は見送る。新政権当局者が明らかにした。

当局者によると、トランプ氏は覚書で中国、カナダ、メキシコとの通商関係の検証を連邦機関に指示する。

トランプ氏は就任演説で具体的な関税措置には触れなかったものの、外国からの関税などを徴収する新機関「外国歳入庁」の設立を改めて表明。「米国の労働者を守るため、通商システムの改革に直ちに着手する」とし、「他の国を豊かにするために米国民に課税するのではなく、米国民を豊かにするために外国に関税と税金を課す」と述べた。

トランプ氏が就任初日に関税を導入しないと伝わったことで、世界的に株価が上昇したほか、ドルが主要通貨に対し下落するなどの動きが出た。

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[ロイター]


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トランプ2度目の就任式と、その前夜

【何の日?】

まもなくアメリカの第47代大統領となるドナルド・トランプ前大統領の2度目の大統領就任式は20日に行われる。今年のこの日は1月第3月曜日にあたり、黒人差別と戦ったマーチン・ルーサー・キング牧師の日の祝日でもある。

【会場】

就任式は連邦議会議事堂の前の芝生で行われるのが通例で、トランプ支持者を含めて多くの一般市民も立ち会う予定でワシントンに集まっていた。

だが厳しい寒波の到来で、今年は屋外ではなく議事堂内のロタンダと呼ばれる巨大な円形ドームをもつ大広間で行われることになった。

【埋め合わせ】

そのため規模は屋外の場合より小さくなり、一般市民の参加は不可能になった。トランプは代わりに19日、ワシントンのキャピタル・ワン・アリーナで「選挙集会型のイベント」を開催した。キャピタル・ワン・アリーナはNBAのワシントン・ウィザーズとNHL(北米プロアイスホッケーリーグ)のワシントン・キャピタルズの本拠地で、収容人員は2万人だ。

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