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荒川河畔の「原住民」(16)

ホームレスはどうやって「ホームレスになる」のか。誰であろうと、その可能性はある

2024年12月21日(土)15時05分
文・写真:趙海成
生活苦

yoshi0511-shutterstock

<盗難、病気、倒産......何がきっかけとなり、ホームレスになるかは分からない。しかし、荒川河川敷のホームレスを取材し続けてきた在日中国人ジャーナリストの趙海成氏は、ホームレスは「絶望ではない」とも言う>

日本の元国会議員である知人が、私がホームレスに関するルポを書いていると言うと、次のようなネタを話してくれた。

――ある政治家が自分のイメージを良くするために、思い付きでホームレスの集まりに行き、自らの宣伝を始めた。

「私は国会議員の○○○○です! 皆さんに会いに来ました!」

その場にいたホームレスたちはほとんど、彼をぼんやり見るだけで何の反応もしなかったが、1人だけ、年老いたホームレスが彼に微笑んだ。政治家はすぐに駆け寄って「おじいさん、こんにちは! 私は○○○○です」と言った。

老人は少し耳が遠いようで、「あなたはさっき何だと言っていましたか」と尋ねた。政治家はもう一度大きい声で「私は国会議員です!」と言った

「国会議員? ハハハ! ハハハ!」老人は笑いが止まらなかった。

政治家は首をかしげ、老人に尋ねた。「なぜ国会議員に会って喜んでいるのですか」

「わしもホームレスになる前は国会議員だったんですよ。ハハハ!」

この話が本当かどうか考証はしていないが、おそらくは誰かが政治家をからかうために作ったジョークだろう。

ジョークとはいえ、ここには2つの真理が示されていると思う。1つは、ホームレスは玉石混交であり、ホームレスになる前はいろいろな種類の仕事をしていた人がいること。もう1つは、誰であれ、いつかホームレスになる可能性があることだ。

ホームレスはどうやって「ホームレスになる」のか。以前に述べたように、倒産や失業、家賃が払えなくなること、あるいは家庭関係や人間関係の悪化などがきっかけという人が多い。

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