最新記事
兵器

自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像をウクライナが公開...シャベルで応戦するも避けきれず

Russian soldier attempts to fight off drone with shovel: Video

2024年5月26日(日)13時10分
エリー・クック
ウクライナ軍のドローン

Dmytro Smolienko/Ukrinform/Sipa USA via Reuters Connect

<ウクライナ軍は、戦場の歩兵や装甲車両、戦車だけでなく、ロシア国内の石油精製所などを標的にした攻撃にもドローンを使用>

戦闘を続けるウクライナとロシアがドローン開発でしのぎを削るなか、ロシア軍の兵士にウクライナ軍のドローンが襲い掛かり、シャベルで必死に叩き落そうとする様子を捉えたとされる動画が公開された。ウクライナの戦場では数多くのドローンが使用されており、ロシア軍が「特攻」に手を焼く様子を捉えた動画はたびたび投稿されている。

■【動画】「自爆型ドローン」がロシア兵士に「突撃」する瞬間映像...シャベルで必死に応戦も、最後には爆発の餌食に

インターネット上で大きな注目を集め、ウクライナ人ジャーナリストのユーリイ・ブツソフをはじめとする親ウクライナのアカウントで共有されている短い動画には、ウクライナ国内(詳細な場所は不明)の塹壕にいるロシア軍の兵士にドローンが猛スピードで向かっていく様子が映っている。

別の角度から撮影されたドローン映像には、その兵士がシャベルを使ってドローンを追い払おうとするものの、反撃をかわしたドローンが爆発して兵士も巻き込まれる様子が映っている。動画の続きには兵士が動かずに横たわる様子が映っているが、この兵士が先ほどの兵士と同一人物なのか、彼がドローンの爆発によって死亡したのかどうかは不明だ。

本誌はこの動画の信ぴょう性について独自に確認を取ることはできず、ロシア国防省にメールでコメントを求めたがこれまでに返答はない。

ドローンはロシアのさまざまな標的攻撃に使われている

ロシアがウクライナへの本格侵攻を開始した2022年2月24日以降、ウクライナは何カ月もの時間をかけて「ドローン軍」をかき集め、新しいドローンの開発やさらなる開発のための資金調達も続けてきた。偵察任務の支援や自爆型ドローンによる攻撃、砲撃の誘導など、ドローンは戦闘のほぼ全ての側面で使用されている。

動画はウクライナ軍第54独立機械化旅団のドローンパイロットが撮影したものとされている。同旅団はウクライナ東部ハルキウ州の州都ハルキウ東方のクピャンスク周辺にある前線近くで作戦を展開している。

戦闘開始以降ソーシャルメディアには、ロシア軍の兵士たちが即席の兵器を使ってウクライナ軍のドローンから身を守る様子を捉えたとみられる様子を捉えた数々の動画が投稿されてきた。4月後半にインターネット上に出回った動画は、ロシア軍の兵士が、ウクライナ軍第82独立空中強襲旅団が運用するドローンをシャベルで撃退しようとする様子を捉えたもののようだ。

ウクライナ軍はロシア軍の歩兵や装甲車両、戦車だけでなく、戦場から遠く離れたロシア領内の石油精製所などを狙った攻撃にもドローンを使用してきた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中