最新記事
ウクライナ情勢

子供の人形にも!反転攻勢の勢いを鈍らすロシア軍のブービートラップ

Videos Show Russian Boobytraps Left in Trees, Toys, Trenches

2023年7月24日(月)22時59分
デービッド・ブレナン

トロキメッツは映像の中で、「(ここには)たくさんの危険な仕掛けがあるので、とても気を付けなくてはならない」と語り、地面の穴の中に埋まっている対人地雷や、近くの木の枝にテープで固定された手榴弾などを見せた。

このようなブービートラップは、攻撃するウクライナ兵を血祭りにあげるための仕掛けのひとつだと、ウクライナ兵を訓練している米特殊部隊のエリック・クレイマーは言う。

「大砲を除けば、地雷原とブービートラップが最も破壊的だ」と、クレイマーは本誌に語った。「ロシア軍はあらゆるものにブービートラップを取り付け、いたるところに対人地雷を仕掛けている。木の上にも取り付けられている」。

「ロシアは、爆弾処理技術者に危害を加えるために、地雷にブービートラップを仕掛けたりもする」と、クレイマーは言う。「地雷や大砲、兵士を大量に使う。ロシア軍のいつものやり方だ。」

前進は容易ではないが

ウクライナの軍と政治の指導者たちは、外国からの圧力に応じて現在進行中の反攻を急がせるつもりはないと明言している。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は6月、BBCの取材に対し、反攻作戦の進展は「望んでいたよりも遅い」と述べ、こう付け加えた。「これはハリウッド映画のようなもので、今すぐ結果が出ると思っている人もいる。それは違う」

「危機に瀕しているのは人々の命だ。成果を求める圧力もかかっているが、一部の人々が何を望もうとも、失礼ながら、私たちは最善と思われる方法で、戦場を前進していく」。

前線に仕掛けられた大量の地雷とブービートラップは難しい問題だが、克服できないほどではないとルジンは言う。「ウクライナ人は十分に慎重だと思う」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

韓国大統領府、再び青瓦台に 週内に移転完了

ビジネス

仏が次世代空母建造へ、シャルル・ドゴール後継 38

ワールド

原油先物は上昇、週末に米がベネズエラ沖で石油タンカ

ワールド

豪首相支持率が再選以来最低、銃乱射事件受け批判高ま
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 7
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 8
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中