トランプ政権を去った人物リスト 在任10日はもう1人いた
ショーン・スパイサー
大統領報道官
在任182日、7月21日辞任。
ホワイトハウスの大統領報道官と広報部長(一時期)を兼任しトランプ政権の顔として知られたスパイサー。ジョージ・W・ブッシュ政権でメディア・広報担当通商代表補佐官、共和党全国委員会でも広報部長を務めるなど、メディア対応ではベテランのはずだったが、度重なる失言がまずかった。政権発足当初から、就任式の参加者を実際の人数より多く発表して、炎上。「今後は嘘をつかない」と言っていたが、「ヒトラーでさえ化学兵器を使わなかった」発言で、大問題に。ワシントン・ポストによれば、安倍晋三首相を「安倍大統領」と間違えたこともある。
ラインス・プリーバス
大統領首席補佐官
在任189日、7月27日辞任。
関係筋によると、医療保険制度改革(オバマケア)改廃など、主要な政策課題の立法化が進まない事態を受けて、トランプがプリーバスに対する信用を失ったという。スカラムッチから「妄想障害」があると批判されたり、辞任前は散々な状況だった。事実上の更迭とされる。トランプは「ラインスはいい奴だ」とコメントしている。
アンソニー・スカラムッチ
大統領報道官
在任10日、7月30日解任を発表。
スパイサーの後任として、彗星のごとく現れ、そして消えていった。歯に衣着せぬ毒舌で、「理論的なトランプ」として注目を集めたが、政権内部を批判するスカラムッチの人事には反対の声もあったという。「私は時に乱暴な言葉を使う。トランプ氏の政策実行に向けた闘いは諦めない」と意気込んでいたが、その成果を見ることはなくなってしまった。後日談で、プリーバス氏の後任として大統領首席補佐官に就任したジョン・ケリー前国土安全保障長官が就任初日に、スカラムッチの解任を要請したことがわかった。
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ロシアとの癒着を巡る捜査が、自分の娘婿のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問にまでおよび、窮地ともいえるトランプは、政権スタッフの刷新で政治的な打撃を避けようとしている。ただ、既存スタッフを辞めさせるのは簡単でも、一緒に働いてくれる有能な人材は果たして見つかるのだろうか。今後の交代劇も要注目だ。
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