最新記事

トランプ政権

トランプがFBI解任のコミーをけん制 会話テープの存在ほのめかす

2017年5月13日(土)16時51分

 5月12日、トランプ米大統領はコミー氏に対し、一連の経緯をメディアに語らないようけん制した。写真はホワイトハウスで10日撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

トランプ米大統領は12日、連邦捜査局(FBI)長官職を解任したコミー氏に対し、一連の経緯をメディアに語らないようけん制した。

テープが存在するかは不明だが、コミー氏が自らの立場について説明すれば、政権側がテープで反論する可能性を暗に示した発言とみられる。トランプ氏との会話について、コミー氏は一切公言していない。

トランプ氏はツイッター投稿で「コミー氏は報道機関に漏らし始める前に、会話を録音した『テープ』は存在しないと願ったほうが良い」と述べた。

12日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、政権発足から7日後の1対1の夕食会で、トランプ氏がコミー氏に忠誠を誓うよう求め、コミー氏は誠実な姿勢をとると伝えた。

トランプ氏は納得せず再度忠誠を求めたが、コミー氏は誠実な姿勢を約束した。コミー氏が同僚らに明かしたという。

コミー氏解任を巡るホワイトハウスの説明内容が変わる中、トランプ氏は信頼性に疑問を示す一部報道にも反論した。

トランプ氏は「多くの事態を抱える、非常に行動的な大統領として、代理人が完璧な正確さで(記者会見に)臨むことは不可能だ!」と指摘。「今後すべての『記者会見』を取り止め、正確性を担保するために反応を書面で示すことがベストではないのか???」と話した。

一連の投稿を受け、議会上院民主党ナンバー2のリチャード・ダービン議員はMSNBCの取材に「捜査に関して司法妨害している可能性があり、大統領は危険だ。大統領の信頼は失墜した」と批判した。



[ワシントン 12日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送-都合の合ったタイミングで進めたい=4回目の日

ワールド

中国とインドネシアは「真の多国間主義」を推進=中国

ワールド

韓国大統領選、野党候補の李氏が米関税協議延長の可能

ビジネス

まだ詳細に語る段階にない=日鉄のUSスチール買収で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非礼すぎる」行為の映像...「誰だって怒る」と批判の声
  • 2
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンランドがトランプに浴びせた「冷や水」
  • 3
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友情」のかたちとは?
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 6
    【クイズ】PCやスマホに不可欠...「リチウム」の埋蔵…
  • 7
    備蓄米を放出しても「コメの値段は下がらない」 国内…
  • 8
    空と海から「挟み撃ち」の瞬間...ウクライナが黒海の…
  • 9
    メーガン妃のネットショップ「As Ever」の大誤算とは…
  • 10
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 3
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 7
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 8
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 9
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 10
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中