「朝の歯磨きは食前・食後?」 歯科医師・医師が教える毎日の正しい歯磨き習慣で腸内環境も改善する

2024年3月11日(月)11時46分
栗原毅(医師)栗原丈徳(歯科医師) *PRESIDENT Onlineからの転載

【操作性のいいコンパクトで「ふつう」の歯ブラシを】

ドラッグストアに行くと、何十種類もの歯ブラシが並んでいます。どれを選べばよいか困ってしまいますね。

最近では、歯周ポケットに入っても歯肉を傷つけないように、毛先の先端が丸くなっているものとか、いろんなタイプの歯ブラシがあります。

私たちは、歯肉に炎症、知覚過敏のある方には一時的にやわらかめをお勧めします。そうでない方は、「ふつう」を選んでください。

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Mehmet Cetin- shutterstock

「かため」の方がきれいにみがけそうな気もしますが、力を入れすぎたとき歯肉を傷つける恐れがあります。

歯並びが千差万別なように、その人に合う歯ブラシも千差万別です。

いろんなタイプを次々に試していけば、自分にピッタリの歯ブラシが見つかるかもしれませんが、なかなか見つからない可能性もあるわけです。

歯ブラシ選びに迷っている人にお勧めなのは、毛先が平らになっている「フラット」タイプで、ヘッドがコンパクトな歯ブラシです。

コンパクトな歯ブラシは、一回でみがける面積が少ないので効率が悪いと思われるかもしれませんが、1本の歯につき裏と表をみがいていくのであれば、コンパクトなほうが操作性はよくなります。

例えば、歯肉と頬の間が狭い人でも、コンパクトなら奥まで入っていきます。めんどうくさいと思うかもしれませんが、ここはコンパクトで丁寧にみがいてほしいと思います。

【歯ブラシ交換の目安は1カ月】

歯ブラシは毛先が少しでも広がり出したら交換してください。

毛先が広がると、プラークをきれいに落とすことができなくなってしまうからです。

「えっ、私は1週間で広がってしまうけど......」という人がいるかもしれませんが、1週間で毛先が広がるのは早すぎます。みがく力が強すぎるのではないでしょうか。

気持ちよいと感じるくらいの強さで、小刻みに歯ブラシを震わせるみがき方なら、1~2週間で毛先が広がることはないと思います。

歯並びなどによって歯ブラシの寿命も異なりますが、目安としては1カ月くらいだと思います。

歯に当てる強さの目安は、歯ブラシを手の甲に押し当てて、パッと離したときに、じんわりと赤みが戻ってくるくらいの強さです。

意外に弱い力だと思われるかもしれませんが、そのくらいの強さでみがいて、1カ月くらいが交換のタイミングであれば、適切な使い方をしているといえます。

なお、古い歯ブラシはトイレの細かい部分の掃除などに使えるので、捨てずに掃除用具と一緒に置いておくのがお勧めです。

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