「ごめんなさい」を上手に言える...謝れる子供になる6つのステップ

I’M SORRY I DID THAT

2023年3月31日(金)12時40分
マージョリー・インガル、スーザン・マッカーシー(ともにソーリーウオッチ・ドットコム創設者)

トイレの近くということは、トイレに急いで向かったけれど間に合わなかったのだろう。そんなジャック自身にはどうしようもなかった事態について、償いをしようとしている点もとてもかわいらしい。

アイスクリームの商品券を買ったり、謝罪の手紙を書くことを思いついたのがジャック本人ではなく親だったとしても、それは問題ではない。書いたのは本人なのだから。手紙は明らかにジャック自身の言葉で書かれている。こうした状況に見事に対応した親に拍手を送りたい。どこでも起こり得ることではあるけれど、他人の吐しゃ物を片付けるのは気持ちのいいものではない。商品券で気持ちを伝えるのはいいことだし、謝罪は必要だ。

ライリーやジャックのように謝罪の上手な子供を育てられる大人になるにはどうしたらいいのだろう。そして、「いい謝罪」を尊ぶ文化をつくり上げる一助となるにはどうしたらいいのか。

子供たちに謝罪の仕方を教える際に念頭に置かなければならないのは、謝罪とは本来、楽しい行為ではないということだ(あなたが忘れてしまっていたとしても、子供たちが思い出させてくれるだろう)。

子供にとって嫌なことはいろいろあるけれど、謝る行為をその1つにしてはならない。謝罪することと、叱ったり罰を与えることとは切り離して扱おう。そして謝ったら褒めてあげよう。たとえ、大人に指示されていやいや謝ったのだとしてもだ。

子供には「大人でもきちんと謝れない人はいるのに、君はちゃんとできたね」と話してあげよう。「謝罪はその人の強さを示す行為だから、君は強い子だね」と言ってあげよう。そして「謝るのがどんなに難しいかはよく分かるよ、パパやママにとってもそうだから」と伝えよう。

しばらくたってから、自分がなかなか謝れなかった体験を子供に話してやるのもいい。「ケニーが悪いんだもん!」と言い張って自分の非を認めなかった子供時代の体験でもいい。会社の会議で同僚のジョーダンが実にくだらない発言をしたのに対し、「こいつ何バカなこと言ってるんだ?」と表情に出してしまったときの話でもいいだろう。それに気付いたジョーダンにとがめられて、思わず「そんな顔してませんよ」と言ってしまったけれど、本当は後で本人と2人きりで話して謝るべきだったね......など。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国人宇宙飛行士、地球に無事帰還 宇宙ごみ衝突で遅

ビジネス

英金融市場がトリプル安、所得税率引き上げ断念との報

ワールド

ロシア黒海の主要港にウの無人機攻撃、石油輸出停止

ワールド

ウクライナ、国産長距離ミサイルでロシア領内攻撃 成
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 5
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中