最新記事
著名投資家

バークシャー・ハサウェイ、時価総額1兆ドル突破 バフェット氏への信頼反映

2024年8月29日(木)11時11分
バフェット

米株式市場28日午前の取引で、著名投資家ウォーレン・バフェット氏(写真)が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの時価総額が1兆ドル台に乗せた。5月撮影(2024年 ロイター/Scott Morgan)

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイの時価総額が28日、初めて1兆ドル台に乗せた。

これまでに時価総額が1兆ドルを突破したのは、アップル、エヌビディア、マイクロソフト、グーグルの親会社アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズの6社。

バークシャーの株価(議決権の多いA株)は28日に前日比0.7%高の69万6502ドルで終えた。

30日に94歳になるバフェット氏は、1965年以来バークシャーを経営している。経営不振だったバークシャーを自動車保険のガイコやBNSF鉄道、バークシャー・ハサウェイ・エナジー、ブルックス・ランニングシューズ、デイリークィーン・アイスクリーム、ジンス・ナイフなど、オールドエコノミーの事業を数多く抱える巨大な複合企業へと変貌させた。

上半期の事業利益は228億ドルで、2023年から26%増加した。

バークシャーは、24年にアップルとバンク・オブ・アメリカ株を数百億ドルを売却したが、現在も膨大な株式ポートフォリオを保有している。6月末時点で米国債を中心に2769億ドルもの現金を保有しているのは、この売却が大きな理由。

チェック・キャピタル・マネージメントのスティーブ・チェック氏は「バフェット氏は、バークシャーをシステマチックで比較的リスクの低い方法で築き上げた。巨大コングロマリットであるバークシャーは、常に好調な部分を持っている」と指摘する。

バフェット氏が経営権を握って以降、バークシャー株は560万%超上昇。これは年率約20%で、S&P500の配当込み年率上昇率のほぼ2倍に相当する。

バークシャーのクラスA株は今年28%上昇し、多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数(17%高)を上回る。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英中銀が金利据え置き、量的引き締めペース縮小 長期

ワールド

台湾中銀、政策金利据え置き 成長予想引き上げも関税

ワールド

UAE、イスラエルがヨルダン川西岸併合なら外交関係

ワールド

シリア担当の米外交官が突然解任、クルド系武装組織巡
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 5
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中