最新記事

自動車

タタ自動車の「ナノ」は炎上する

欧米への輸出を控えたナノが燃えている。文字通り!

2010年3月24日(水)16時15分
マシュー・デボード

21世紀のビートル? 09年3月のジュネーブモーターショーで、タタは欧州仕様の「ナノヨーロッパ」を発表した Valentin Flauraud-Reuters

「インドの燃えるタタに注意せよ」──こんな記事を書く日が来ようとは。まあ、仕事だから仕方がない。

 一部の読者はご存知の通り、私はインドの自動車メーカー、タタ・モーターズが08年1月に超低価格自動車「ナノ」を発表したとき、そのアイデアに真っ先に飛びついたナノ狂い、いや熱烈なファンだ。今後数年以内に欧米市場にも輸出される予定のナノは、フォルクスワーゲン「ビートル」の21世紀版になると思っている。

 それでも、インド亜大陸で生まれた3000ドルの世界最安車が、安全面でもスバルに匹敵する名車になるという幻想はもっていなかった。そしてどうやらナノには、時々炎上するという不幸な習性があるらしい。自分の車でいくらなんでもこれは勘弁してほしい(とくに満タンの場合には)。

火を噴く写真がネットに

 オンライン自動車雑誌ジャロピンクのウェス・サイラーが燃え上がるナノの写真を載せ、さらに3台のナノが立て続けに炎上したという「インディアンオート」の記事に導いてくれたことに感謝したい。

 タタ・モーターズは、ナノが火を噴く原因はまだわからないとしており、リコール(回収・無償修理)も発表していない。トヨタ自動車の経験から何も学ばなかったとみえる。

*The Big Money特約
http://www.thebigmoney.com/

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強

ビジネス

S&P、フランスを「Aプラス」に格下げ 財政再建遅

ワールド

中国により厳格な姿勢を、米財務長官がIMFと世銀に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 2
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過…
  • 5
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 6
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 7
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 8
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 9
    男の子たちが「危ない遊び」を...シャワー中に外から…
  • 10
    ビーチを楽しむ観光客のもとにサメの大群...ショッキ…
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 4
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 5
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 6
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中