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【写真特集】世界最高峰の野生生物写真コンテスト 変わる環境を生き抜く野生の底力
RESILIENCE OF NATURE
Photographs by Wildlife Photographer of the Year
「都市の野生生物」部門『ゴーストタウンの訪問者』 »ウィム・ファンデンヒーバー(南アフリカ)
ナミビア南部、大西洋沿岸の廃墟の街を、闇夜に悠然と通り過ぎるカッショクハイエナ。赤外線センサーで自動撮影する「カメラトラップ」でその姿を捉えた。カッショクハイエナは海岸でオットセイの子供を狩ったり、打ち上げられた死肉をあさったりする
<毎年注目を集めるロンドン自然史博物館が主催する世界最高峰の野生生物写真コンテスト「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」。113の国と地域から寄せられた過去最多60,636点の応募作品の中から選出された、息をのむ生物たちの記録>
第2次大戦頃までダイヤモンド鉱山として栄えたナミビア南部の街コールマンスコップ。今は廃墟となったこの地を悠然と歩くのは、希少なハイエナの一種カッショクハイエナだ。かつて鉱山労働者でにぎわったこの街で、まるで人間からこの地を奪い返したかのように振る舞う。
自然と野生生物の力強さを写したこの1枚が、今年61回目を迎える野生生物写真コンテスト(英ロンドンの自然史博物館が主催・審査)の大賞に選ばれた。
南アフリカの野生動物写真家ウィム・ファンデンヒーバーは、人間の前にめったに姿を現さないカッショクハイエナの姿を捉えるために、赤外線センサーが動物を探知すると自動的にシャッターを切るカメラトラップ装置を使った。この場所でハイエナの足跡を見つけてからこの一枚を撮影するまでに10年の歳月をかけている。
コンテスト出品作の写真展はロンドン自然史博物館で来年7月12日まで開催されている。本記事では人間の営みや温暖化によって自然環境が変化するなかでも、力強く生命の輝きを放つ野生動物の姿を捉えた秀作を紹介する。
Photographs by Wildlife Photographer of the Year; Wildlife Photographer of the Year is developed and produced by The Natural History Museum, London
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【連載21周年/1000回突破】Newsweek日本版 写真で世界を伝える「Picture Power」2025年11月4、11日号掲載





