韓国大統領、宗教団体と政治家の関係巡り調査指示
韓国大統領、2024年12月撮影 REUTERS/Kim Hong-Ji
[ソウル 10日 ロイター] - 韓国の李在明大統領は、宗教団体と政治家の間に不正な関係があった疑惑について、調査を命じた。大統領府が10日明らかにした。
大統領府は声明で、李大統領の命令は「(政治家が)与党か野党か、地位が高いか低いかに関係なく」適用されるべきだと述べた。
声明では宗教団体は特定されなかった。
李大統領は9日にライブ配信された閣議で、閣僚らに対し「政治に介入し、違法資金で奇妙な行為をする宗教団体を解散させる」方法を検討するよう指示したと述べ、韓国の宗教団体解散手続きが日本の制度とどう違うのかを質問した。
一部のアナリストは、李大統領の発言について、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を念頭に置いているようだと指摘。
韓国では、尹錫悦前大統領の妻である金健希被告に高級品を不正に贈ったとして起訴された旧統一教会総裁の韓鶴子被告に対する公判が行われている。韓被告は不正行為を否定している。
韓国メディアの報道によると、旧統一教会の元幹部は特別検察官に対し、与党議員らも統一教会から資金を受け取っていたと証言した。
聯合ニュースは9日、与党議員と旧統一教会とのあらゆる接触について捜査するよう警察に指示が出ていると報じた。
旧統一教会は10日、いかなる不正行為も否定。「当教団が組織的に政治権力と結託したことも、特定の政党を支援して利益を得ようとしたことも一切ない」と表明した。
東京地裁は3月に旧統一教会の解散を命じた。教団は即時抗告している。





